12月5日のファンミーティングに参加したJuju(野田樹潤) 2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦したJuju(野田樹潤)が、12月5日に都内でファンミーティングを開催した。イベントは短い時間ではあったが、全国から集まったファンと交流の機会を持った。
そのなかでJujuは、来季となる2025年のスーパーフォーミュラ参戦について言及。現状で参戦の見通しは立っていないことを明かした。
スーパーフォーミュラでは史上最年少かつ、日本人女性ドライバーの初参戦ということで大きな注目を集めたJuju。気になる初戦ではトップから1分9秒遅れで17位フィニッシュを果たした。第2戦では周回遅れになるなど苦戦する場面もあったが、シーズン後半にかけて徐々にライバルとの差を詰めていき、最終戦鈴鹿ではピットストップ戦略でライバルを逆転する場面も披露した。
今回行われたイベントには、平日にも関わらず約100名のファンが集まった。Jujuは父親である野田英樹氏と笑顔で登場し、約1時間にわたるスペシャルトークセッションを行い、スーパーフォーミュラ初挑戦を終えた感想などを話した。その後は会場に集まったファンとの2ショット写真撮影の時間や、豪華景品が当たる抽選会などが実施され、終始和やかなムードで進んだ。
イベント終了後、メディアの囲み取材に応じたJujuは「思った以上にたくさんの方に集まっていただいて、すごく嬉しい気持ちです。今年は日本でレースをして現地で多くのファンにお会いすることができたのですけど、今日みたいにしっかりとお話したり写真を撮影したりする機会や時間がなかったので、今回そういった時間を取ることができ、ファンの方と交流することができたことはすごく嬉しかったです」と笑みをこぼしていた。
改めて今年一年を振り返ったJujuは「本当にいろいろなことを学んで成長した一年だったかなと思います。スーパーフォーミュラへの参戦は大きなチャレンジで、そして難しい挑戦でした。もちろん『苦戦をするだろうな』という覚悟もして挑み、最初は苦しいときもありましたし、努力してもなかなか結果に結びつかないときもありました」とコメント。
「でも、そのひとつひとつの経験、苦しいときでも学ぶことがたくさんありました。トークショーで父も言っていましたけど、結果がすべてではなく、これからに繋がっていくことだと思っています。今年一年で学んだことは、絶対にいつか自分のバネになると信じているので、そういった意味ですごく成長させていただいた一年だと思っています」と、本人なりに手応えを感じたスーパーフォーミュラ初年度だったようだ。
■スーパーフォーミュラを諦めず「今年学んだことをいちばん活かせる舞台」
気になる来季の体制について。トークセッションでも触れられたが、現状でスーパーフォーミュラ継続参戦の見通しは立っていないとのこと。実際に筆者も来季の動向を取材しているなかで、TGM Grand Prix以外にもいくつかのチームと交渉していたようだが、いずれも結果は芳しくなかった様子だ。
「一緒に戦ってきたTGM Grand Prixとは『3年計画』で話を進めており、自分自身もそういった気持ちで走っていました。ただ、最終戦の直前にTGMとしてスーパーフォーミュラを続けられないという話を聞いて……そこからの(来季の参戦に向けた)活動になっています。なかなかこの時期からの動き出しなので難しいところもありますが、自分自身としては、今年学んだことをいちばん活かせる来季の舞台は、やはりスーパーフォーミュラだと思っています」とJuju。
「もちろんスーパーフォーミュラを続けたいという気持ちはありますけど、現状でそれを叶えることは、なかなか難しいです」と、現状について赤裸々に語った。
スーパーフォーミュラだけでなく他カテゴリーの可能性も探っているようだが、現状では具体的な話はない模様で「自分にとって、できるだけ良い環境でレースができるのであれば、それが嬉しいですけど、ここからの活動になるのでどういった状況になるかは分からないです」とJujuは続けた。
トークセッションでは、父でありドライビングアドバイザーを務める野田英樹氏が「当初は1年目に経験を積んで、2年目はどれだけ成長できるか、そして3年目にトップ争いをするということが目標だったのですが、来年はスーパーフォーミュラに乗れる保証はかなり低いです」と語った。
一方で「もしかすると海外のカテゴリーになるかもしれない部分はありますが、まだスーパーフォーミュラでのチャンスは少しだけ残っています。針の穴に糸を通すくらいの難しさですけど……これはしっかりとやり通したいです」と、Jujuの来季シート確保に全力を尽くすと語っていた。
なお、12月11〜13日に鈴鹿サーキットで行われるスーパーフォーミュラの公式テスト/ルーキーテストにはJujuも来場予定とのこと。来季の参戦に向けた交渉がギリギリまで進められていくことになりそうだ。