【写真】壮絶な復讐をハードに描く! DMM TVオリジナルドラマ『外道の歌』場面写真
◆攻めの姿勢に共鳴!
――DMM TVオリジナル作品として、ハードな描写も交えながら壮絶な復讐を描く本作。制作陣のチャレンジ精神に共鳴した点がありましたら教えてください。
窪塚:まずは原作を読んでみようと思って、2巻ぐらいまで読んだところで「もう無理だ…」となってしまって。あまりに凄惨な内容だったので、マネージャーに「これはできない」と電話したんです。すると「あと1巻だけ読んで。そうしたらこの作品の本当の意味が分かるから」と言うので続けて読んだところ、その言葉通り見事にハマって。のめり込んで、一気に全部読んでしまいました。僕自身、劇中で描かれる被害者のように、娘がいるということも大きかったかもしれません。最初は「怖い」「この世界から逃げたい」と思ってしまったけれど、その気持ちを押し留めてくれるものがきちんと原作に描かれていました。
――攻めの姿勢で描くからこそ、犯罪者たちの凶悪さと共に、登場人物たちの受けた痛みが突き刺さります。
窪塚:この世界をDMM TVさんが力を入れて実写化するという気概にも共鳴しましたし、カモの相棒であるトラを亀ちゃんが演じるという座組も含め「やってみよう」と思わせてくれるもので、そこからはまっしぐらに突き進んできました。劇中の復讐劇を見ていると、何が正義で、何が悪なのかと、自分の中で揺らぐようなものがあって。“力強い不安定”さのようなものを作品として投下した時に、どのようなリアクションが起きるのか。すごく興味があります。
亀梨:やはり、DMM TVさんだからこそできた作品だと感じています。コンプライアンスや規制が重視される世の中で、制作陣の方々もひとつ覚悟を決めて、原作の持っている魅力をしっかりと表現しようとしていました。ただ僕にとっても、原作を読んでいる時間は辛いものでもあって。世の中の見え方が変わってしまうくらいの印象を受けました。日々ニュースを見ていると、いろいろな情報が入ってきます。その中には『外道の歌』の原作に描かれているような悲しみが、たくさんあるのではないかと思いました。この世界観に何ヵ月か入っていくことは恐怖心もありましたが、制作陣の方々の思いにも刺激を受け、窪塚さんとご一緒できるということでさらにガツン!とギアが入りました。
◆「亀ちゃんの存在が、自分を奮い立たせる原動力になった」
――ご自身にとって、新たなチャレンジとなったと感じていることはありますか?
窪塚:カモはとにかく喋らない、動かない、表情に出さない。冒頭ではトラから「能面サングラス」と言われるんですが、まさにそういう役なんですね。こういった役は、僕にとって初体験でした。サングラスの中では一応、目線を動かしていますが、サングラスなので見えないんです(笑)。
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窪塚:きっと衝撃的だよね。でもものすごく、トラ役が似合っていました。
亀梨:窪塚さんとも初共演で、どのように現場にいたらいいのかといろいろと想像しながら、撮影に向かいました。こちらは先輩を前にして、緊張しながら毎テイク、フルスロットル! 最初から何テイクも重ねることになって「このテンション、撮影の数ヵ月間も持つかな?」と思っていたら、窪塚さんが「亀ちゃん、力を抜くところは抜いてもいいよ」と声をかけてくださって。
窪塚:ものすごく声が大きかったからね!
亀梨:あはは! 窪塚さんと、テストと本番のエネルギーの配分についてもいろいろとお話させていただいて、メリハリのある現場でものすごく心地よく過ごさせていただきました。
――すっかり意気投合した様子のお二人ですが、共演する前にはお互いにどのような印象を持っていましたか?
窪塚:アイドルとしてど真ん中を歩きつつ、その中でもやんちゃなヤツらが多いチームにいて、群を抜くスター性のある人というイメージでした。本作にクランクインしてから、亀ちゃんが主演を務めたドラマ『正体』を観たんです。以前から俳優業を一生懸命やっていることは認識していたけれど、『正体』で改めて俳優・亀梨和也を目にして「すごいな」と思って。「俺は今、コイツと仕事をしているのか」と思うとさらに気合いが入りました。亀ちゃんは仕事へ向かう気持ちや、精度がものすごく高いんですね。いつもそれをひけらかすことをせずに、粛々と自分のやるべきことをやっている。現場の若い子たちはきっと、そんな彼の姿を見て「自分の持ち場を頑張ろう」と思っていたはずです。自分自身、亀ちゃんの姿勢に胸を打たれて、ケツを叩かれ、「俺も頑張ろう」と本気で思わせてくれました。トラのセリフ量は、カモの10倍以上あると思います。しかも関西弁だし、アクションもある中で、ものすごく頑張っていた。亀ちゃんの存在自体が、奮い立たせてくれるような原動力になっていました。
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◆亀梨和也、憧れを告白 キングの「真似をしていた!」
――窪塚さんの出演作で特にお好きなものはありますか?
亀梨:すばらしい作品がたくさんあって挙げるのは難しいですが、最初にズドン!と胸を打たれたのは、『池袋ウエストゲートパーク』のキングです。窪塚さん演じるキングの白タンクトップはめちゃくちゃ真似をして、普段着に取り入れていました。髪の毛も、キングのように逆毛を立てたりして(笑)。本作のカモを見ていても、窪塚さんの持っている強さみたいなものは、やはり唯一無二だなと思いました。カモがそこに佇んでいるだけでも、説得力がにじみ出ていました。
――撮影の合間にはどのように過ごしていたのでしょうか。
窪塚:役のことについても話したし、あとはゴルフの話とかね。亀ちゃんは関西弁のセリフも大変だったから、その練習をしたりね。
亀梨:関西弁のセリフに必死で、家で練習しつつ、現場に行っても関西弁の先生に聞きながら、ニュアンスの違いなどを調整していました。窪塚さんもそういったやり方を見守ってくださって、本番ギリギリまで仕上げられるような空間を与えてもらえたことが本当にありがたかったです。
窪塚:一番大事にすべきなのは、いい作品をつくること。そういったことを話す前から共有できたのが、とてもうれしかったですね。本番にいいパフォーマンスをするための助走も大切に、「今は邪魔をしないでおこう」「余裕がありそうだから話せるかな」というのがあうんの呼吸で分かり合えたような気がする。それは亀ちゃんだけでなく、共演者の南沙良ちゃんや、白石晃士監督をはじめとするスタッフもみんなそう。いい作品をつくるために、誰もがベストな動きをできる。そういった空気が、常に流れていました。
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DMM TVオリジナルドラマ『外道の歌』はDMM TVにて12月6日より配信開始。