【写真】『はたらく細胞』新たに公開された板垣李光人×加藤諒の場面写真
本作は身体の中で活発にはたらく細胞たちの奮闘や、体内の仕組みや細胞の働きが分かりやすく描く、笑って泣けてタメになるエンターテインメント作品。細胞たちの活躍の舞台となるのは、健康な女子高生・日胡(芦田愛菜)と、不摂生な父・茂(阿部サダヲ)の2人の体内。不健康ゆえに荒れ果てた茂の体内で懸命にはたらく赤血球を演じるのが板垣と加藤で、板垣がふんするのは慣れない仕事に四苦八苦しているのは新米赤血球。そしてその手助けをし、手取り足取り仕事を教えてくれる先輩赤血球を加藤が演じる。
監督の武内英樹は2人のキャスティングについて「後半、物語がだんだんシリアスになっていくので、前半に笑えるシーンを作ってメリハリを出したかったんですが、コメディパートは信頼できる俳優を使いたかったので、まず、『翔んで埼玉』でご一緒した加藤さんに先輩赤血球役をお願いしました。後輩役は、原作のキャラクターに寄せようと思って板垣さんにお願いしました」と、加藤への信頼を明かし、板垣にフレッシュさを期待する旨を語った。
赤血球コンビの注目シーンは、予告映像でも強烈なインパクトを残したのは茂がトイレを我慢するシーン。そこで赤血球コンビは文字通り死に物狂いで働くコミカルなシーンだが、武内監督は「板垣さんには、『ふざける必要は全くない。とにかく大真面目に演じてほしい』と伝えました。ですが、ウンチをめぐるせめぎ合いの中、加藤さんとの掛け合いも相まって、真面目にやればやるほど可笑しくなるということを彼はきちんと理解しながら演じてくれたので、期待以上に面白い凸凹コンビになったと思います」と演出するうえで、期待を超えるはたらきをした名コンビに讃辞を送った。
板垣は武内監督と本作で初タッグを組み、これまで経験したことのないコミカル演技に挑戦した苦労を語った。「撮影に入る前から、監督にこういうテイストの作品だけど、とにかく大真面目にやってくれればやるほど面白いからって言っていただいていて…実際僕自身がこういうテイストの作品の経験も中々無かったので、武内監督から色々勉強させて頂きながら楽しく演じていました」と、慣れない演技に戸惑いながらも感謝の気持ちを述べた。
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そんな加藤が演じる先輩赤血球は、主要キャラクターの中で唯一の映画オリジナルのキャラクター。原作がある他のキャラクターとは違う難しさにも関わらずキャスティングについて「武内監督のためだったらもうブラックな環境でも酸素を運びますよ!という思いでOKさせていただきました」と武内監督との安心感を意気揚々に語った。板垣との共演については「僕、李光人君とはだいぶ前に一回共演していて、その時彼はまだ小学生とかでした。そのあと急にいろんな作品で観るようになって、もう何十年ぶりにまたこうやって前作とはより距離の近い役でお芝居できてすごく楽しかったです。もうかわいくてたまらないです」と、まさにかわいがっている後輩として長年見守っていた秘話を披露した。
俳優としても見事な凸凹コンビっぷりを見せてくれた2人は、劇中では過酷な体内で疲弊しきった演技を見せる。アルコールの豪雨、コレステロールで通りづらくなった道、たばこによる一酸化炭素注意報など、茂の不摂生のせいで起こるあらゆる弊害に苦しめられる中、必死に酸素を運び続けている。しかしそんな中でもコミカル演出の武内節が光る。一向に改善されない体内環境に絶望の表情をみせる新米赤血球に対し、先輩赤血球は優しく肩を抱き寄せ、頬は赤らみ、まなざしがウルウルしているのだ。過酷な状況下で運命を共にする赤血球同士に生まれる不思議な愛情は、ほんのりボーイズラブを匂わせる絶妙な距離感を醸し出している。板垣のまじめさ、加藤の持ち前のコミカルさが生み出した二人の絆、そして厳しい環境下ではたらく赤血球2体はどんな運命をたどるのか! 映画館で見届けてほしい。
映画『はたらく細胞』は、12月13日より全国公開。