『カムカムエヴリバディ』音楽の金子隆博が語る 大阪でジョーのごとく演奏&「進駐軍のクリスマス」再現へ

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2024年12月09日 17:01  ORICON NEWS

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コンサート『「カムカムエヴリバディ」なクリスマス』に向けて張り切る金子隆博
 再放送が話題のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(2021年度後期)の名曲を楽しむコンサート『「カムカムエヴリバディ」なクリスマス』が、大阪・新歌舞伎座で24日と25日に2夜連続開催される。ドラマの音楽監督を手がけたミュージシャン・金子隆博(米米CLUB・フラッシュ金子)がこのほど、見どころ・聴きどころをアピールした。

【全身ショット】『カムカム』ジョーのモデルとされる米米CLUB金子隆博

  『カムカムエヴリバディ』は、上白石萌音、深津絵里、川栄李奈のトリプルヒロインで、京都・岡山・大阪を舞台に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の親子3代を描いた。脚本家・藤本有紀氏が書き下ろし、100年間のファミリーストーリーが大きな感動を呼んだ。今年11月からの再放送も好評。

 コンサートは、同作の楽曲をクリスマスに楽しむ内容で、演出を金子が自ら手がける。金子率いるトップミュージシャン「カムカム"トラッド"ジャズバンド」のほか、ドラマでナレーションを担当した城田優、いま最もチケットの入手が困難と言われるヴァイオリニスト・石田泰尚をゲストに迎え、特別なステージを届ける。

 金子が『カムカムエヴリバディ』の楽曲を制作していた当時、新型コロナ禍のまっただ中だった。自身のコンサートなどがなくなる中で「パンデミックがなくなって、マスクを外して、みんなが自由に楽しく生活できていることを予想して」向き合ったと振り返る。

 多彩なジャズが劇中を彩るが、“鎮魂歌”をイメージしたものもあるという。ニューオリンズのジャズ葬にふれ「ひつぎをバンバン揺らしながら、泣きながら、踊りながら」とイメージを明かした。

 そうした中で、コンサートでは「進駐軍のクリスマス」を再現するという。劇中で、安子(上白石)の印象的なエピソードとして描かれた。このほか、ドラマに登場した細やかなジャズ描写の裏側を、実際の演奏とともに紹介するという。ルイ・アームストロングの時代から、モダン・ジャズ、そしてアフター・コロナまで、100年のジャズ史も楽しめるコンサートになりそう。

 るい(深津)の夫・ジョーこと錠一郎(オダギリジョー)は、金子自身を反映したキャラクターともされている。トランペット奏者だったジョーは、原因不明の病気で楽器を吹けなくなった。米米CLUBでサックスを担当していた金子もまた「ジストニア」を発症した。

 金子は「楽器を捨てて曲づくりにまい進しようと、42歳のときに思ったのが転機だった。楽器を奪われたことで、音楽全体を見ることができるようになったのかもしれない」と語る。その上で「20年たって、医療が進歩して、今は1つ飲むと症状が収まる薬と出会うことができた。完全に治る世界が来てくれたらなと思うし、そこまでは頑張りたい。今回は、ちょっとサックスを披露しようかな」と予告した。

 『カムカムエヴリバディ』の物語は1925年3月22日、日本で初めてラジオ放送が始まった場面から幕を開ける。そして来年、2025年3月22日は、まさに100年の物語の区切りの日。同時に、金子にとって3月22日は誕生日。それほど“運命”とも言える作品とあって、思い入れは強く「年に1回カムカムファンが集う日にできたらいいな」と笑顔を見せた。

■『「カムカムエヴリバディ」なクリスマス』
大阪・新歌舞伎座/2024年12月24日(火)・25日(水)午後6時30分開演
出演:金子隆博とカムカム"トラッド"ジャズバンド
特別ゲスト:石田泰尚(Violin)、城田優(Vocal)※五十音順
Drums 木村純士/Bass 工藤精/ Piano 小林創/Guitar 和泉聡志/Trumpet Mitch

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