2024年シーズンのFIA F2チャンピオンチームであるインビクタ・レーシングは12月9日、2025年シーズンのドライバーとしてロマン・スタネを起用すると明らかにした。
スタネはチェコ出身の現在20歳。2019年に『ザウバー・ジュニアチーム』のメンバーとしてF4でシングルシーターデビューを飾ると、翌2020年にはFIA F3に昇格を果たした。トライデントから参戦した2022年のFIA F3でシリーズ5位の成績を残すと、2023年、2024年はトライデントからFIA F2に参戦した。
2024年の第3戦メルボルンのスプリントレースでは、トップチェッカーを受けたアイザック・ハジャル(カンポス・レーシング/レッドブル育成)がレース後にペナルティで降格したことで、繰り上がりながらFIA F2初優勝を飾った。
ただ、その後は苦戦が続き9月13〜15日の2024年FIA F2第12戦バクーを前にトライデントを離脱する。
2024年FIA F2終盤3戦を欠場することについて発表した際、スタネはインスタグラムにビデオを投稿し「僕はレースをやめたくない。2025年のFIA F2、それが不可能であれば他のレースのシートを見つけるために、今は頑張るよ。みんなのサポートに感謝している」と、語っていたが、その努力がチャンピオンチームのシート獲得というかたちで実を結んだ。
スタネは2024年のFIA F3チャンピオンであるレオナルド・フォルナローリのチームメイトとしてFIA F2参戦3シーズン目を迎える。
「2025年にインビクタ・レーシングでドライブするのが待ちきれない」とスタネはコメント。
「このチームはシーズンを通して上位で戦い、素晴らしい結果を残してきた。レオナルドと僕にはプレッシャーがかかるだろうけど、僕たちはその挑戦に応えられるはずだ。2025年にF2がどんなことを投げかけてきても、僕には準備はできている」
そして、インビクタ・レーシングのチーム代表アンディ・ロッシュは「2025年に向けてロマンがチームに加わってくれることに興奮している」と語った。
「近年FIA F2だけでなく、他のシリーズにも参戦してきた彼の経験は、2025年のインビクタ・レーシングにとって貴重なものとなり、彼とレオナルドのパートナーシップも非常に実りあるものになるだろう。このシリーズを知り尽くしたドライバーとフレッシュなドライバーからのアプローチがミックスされることで、チームが前進することは間違いない」
インビクタ・レーシングは2024年、マクラーレン育成のガブリエル・ボルトレートとアルピーヌ育成のクッシュ・マイニを起用し、ボルトレートがドライバーズタイトルを獲得。そして『ユニ・ビルトゥジ』、『ビルトゥジ・レーシング』、『インビクタ・ビルトゥジ・レーシング』という名称で参戦してきた時代を含めて、初のチームタイトルを獲得した。