武豊騎手22回目の挑戦で悲願達成 勝利に最も時間のかかったGIとは

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2024年12月10日 07:30  netkeiba

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21年の朝日杯FSを制したドウデュースと武豊騎手(21年12月撮影、ユーザー提供:おうどんさん)
 唯一無二の天才ジョッキーとして、あらゆる記憶を塗り替えてきた武豊騎手が、勝つのに最も時間のかかったGIが朝日杯フューチュリティステークス(2歳牡牝・GI・芝1600m)である。今から3年前、21年のドウデュースが実に22回目のチャレンジでの初制覇だった。ここでレジェンドの朝日杯FSにおける歴史を振り返りたい。

 初参戦はデビュー8年目の94年だった。スキーキャプテンで大外から追い込んだが、フジキセキにクビ差届かずの2着。翌95年はエイシンガイモンで挑み、バブルガムフェローから3/4馬身差の2着。ともに2番人気の外国産馬で参戦し、当時日の出の勢いだったサンデーサイレンス産駒の1番人気馬に苦杯を喫する形だった。さらに98年はエイシンキャメロンで2着、99年はマチカネホクシンで3着。惜しいレースは何回もあったが、戴冠には届かなかった。

 00年代に入ると、勝つことはおろか、馬券に絡むことも少なくなる。武豊騎手にとって朝日杯FSが鬼門と言われるようになったのは、ちょうどこの頃だ。いよいよ初制覇か!?という機運がピークに達したのは15年だった。単勝1.5倍のエアスピネルで参戦。直線で一旦は先頭に立ったものの、リオンディーズに差されて2着に敗れる。そして19年にはタイセイビジョンで5回目の2着。「朝日杯は豊の2着固定が正解」と物知り顔のファンがいたとかいないとか。

 そしてついに21年、その時を迎えることとなる。デビューから2戦2勝のドウデュースで参戦。後にGIを制するセリフォス、ジオグリフから少し差のある3番人気に甘んじたが、レース運びは堂々たるものだった。中団で脚をためると、直線でエンジン全開。先に抜け出したセリフォスをきっちりと捕らえ、パートナーを2歳王者に導くとともに、悲願の朝日杯FS初制覇を果たしたのだった。

 現在、武豊騎手はJRA・GI完全制覇に向けて、ホープフルSを残すのみとしている。今年こそは空前絶後の大偉業が達成されることを期待したい。

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