12月11日、三重県の鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権公式テスト/ルーキーテストが行われたが、初日の2セッション終了後、サーキット内のラウンジでアフターシーズンパーティーが開催された。
2024年のスーパーフォーミュラは坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がドライバーズタイトルを獲得し幕を閉じた。そんな一年の締めくくりとして、チーム、ドライバー、ファン、スーパーフォーミュラをサポートする関係者らが集ってのパーティーが行われた。
開会式には、スーパーフォーミュラを開催する日本レースプロモーション(JRP)の上野禎久社長が登壇。近藤真彦会長はアメリカ、コロラド州デンバーにいるため出席が叶わず、ビデオメッセージでのあいさつが披露された。
アフターパーティーでは、スーパーフォーミュラをサポートするデロイト・トーマツの佐藤公則氏による乾杯が行われた後、12月11〜13日に鈴鹿サーキットで開催されている公式テスト/ルーキーテストに参加するドライバー全員の紹介、そしてシーズン表彰が行われた。
ドライバーズチャンピオンを獲得した坪井は「僕としてはスーパーフォーミュラ参戦6シーズン目にチャンピオンを獲得することができて、非常にうれしく思います。また、スーパーGTとのダブルタイトルも獲得できて、すごくいい年になりました」と、笑顔で今の気持ちを語った。
ルーキー・オブ・ザ・イヤーは岩佐歩夢(TEAM MUGEN)が受賞したが、ちょうど受賞が発表されたときはまだ鈴鹿に向かっている途中だったため、代わりにTEAM MUGENの田中洋克監督が代理で登壇。賞金100万円のボードを受け取った。
さらに今季チームチャンピオン、ドライバーズチャンピオン、最多ポールポジション受賞者も改めて発表され、表彰が進められると、岩佐も滑り込みで会場に到着し登壇。いったん田中監督に渡された賞金ボードはふたたび、上野社長から岩佐に贈られた。
「ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得できたことは素直にうれしく思います。スーパーフォーミュラでは、すごく揉まれて鍛えられましたし、自分としても成長できた一年だったと思います」
受賞式が進むと、これまで数々のモータースポーツの記事を掲載してきた東京中日スポーツの話題に移った。長年、モータースポーツに関する記事を多く掲載していた同紙だが、2025年1月末で紙印刷を終了し、今後は電子版への移行を発表している。そこで、これまでの功績を讃え、同紙への感謝状をPONOS NAKAJIMA RACINGの中嶋悟ゼネラル・マネージャーが中日新聞社の齋田太郎氏のもとに贈呈された。
「戦後50周年の中日新聞社の企画で、F1を取り上げて、そのとき中嶋さんは岡崎の自宅に私をまねいてくださいまして、合計で5時間くらい取材させていただきました」と齋田氏。
「今後、東京中日スポーツは電子版になっていきますが、まだ中日スポーツは紙で発行しますし、それを元にページを作っていきますので、なんとしてでもこの火を消さないようにやっていこうと思います。私たちだけでなく、紙で一生懸命応援していき、日本のモータースポーツの発展に寄与していけたらと思います」
同時に、『IIJ Group SFgo AWARD』の受賞者も再度発表され、すでにJAF MOTORSPORTS AWARD 2024でも公表されたように、推しドラ部門にはJuju(TGM Grand Prix)が登壇した。
「本当にこんな賞をもらえたことを光栄に思います。この賞はファンがいなければ絶対に獲れなかった賞だと思っているので、ファンのかたには感謝してもしきれないなという気持ちでいっぱいです」
「この一年、スーパーフォーミュラに参戦するという大きなチャレンジをして、私自身、不安な気持ちもあったんですけど、終わってみればこうした賞をいただけて、たくさんのかたに応援していただけたという自信にもつながりましたし、関係者の皆さまの応援もあって獲れた賞だと思います。感謝の気持ちでいっぱいです」
パーティーの最後は、TOYOTA GAZOO Racingの高橋智也プレジデントのあいさつと、2024年をもってスーパーフォーミュラを引退した山本尚貴と国本雄資が登壇し、「SF、ゴー!」の掛け声のもと閉会。来年のスーパーフォーミュラに向けて、チーム、ドライバー、そして関係者全員の結束をより深めた会となった。