気象庁は今日12日、この先の1か月予報を発表。すっかり冬の寒さが続いている日本列島。この先も寒気の影響を受けやすく、年末年始は特に厳しい寒さか。日本海側は平年に比べて降雪量が多く、大雪注意。この土日は北日本をはじめ、東日本や西日本の山沿いでも広い範囲で雪に。
●数値予報モデルによる予測結果
今日12日(木)、気象庁はこの先の1か月予報を発表しました。
1か月平均の海面気圧(左図)を見ると、日本の北東側には濃い青色から水色の表示となっており、平年より海面気圧が低くなる見込みです。一方、大陸から東シナ海付近にかけては黄色の表示で、平年より高くなるでしょう。このことから、日本付近では西高東低の冬型の気圧配置が強まる見込みです。
上空約1500mの気温(右図)は、日本付近は水色の表示となっており、平年より低くなるでしょう。全国的に寒気の影響を受けやすい見込みです。
●寒さ続く 年末年始は特に厳しい寒さか
12月に入って、すっかり冬らしい寒さが続くようになり、ここ1週間の気温は、全国的に平年を下回りました。
この先1か月の気温は、全国的に平年よりも低い見込みです。
期間別に見ると、12月中旬は北日本と沖縄・奄美で気温が平年よりも低い見込みで、真冬のような寒さとなる日が多いでしょう。沖縄本島も風が冷たく、長袖の上着が手放せない日が増えそうです。東日本や西日本は師走らしい寒さになる日が多い見込みです。
また、12月下旬にかけても北日本ほど寒気の影響を受けて、気温が平年を下回る日が続くでしょう。
12月末から1月上旬にかけての年末年始にあたる期間は、全国的に寒さが厳しい見込みです。
朝晩は一段と冷え込み、日中もダウンコートやマフラーが手放せないような凍える寒さとなる日が多いでしょう。
年の瀬が近づき、何かと忙しい時季ですが、厳しい寒さで体調を崩さないようにご注意ください。部屋の中でも寒暖差が大きくならないように、風呂場前の脱衣所は暖めておくなど、ヒートショック対策を行いましょう。
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●日本海側で積雪増 太平洋側は乾燥した晴天
この先1か月は、冬型の気圧配置が強まりやすく、日本海側は平年に比べて、雪や雨の降る日が多いでしょう。一方、太平洋側は平年に比べて晴れる日が多い見込みです。
降水量は東日本の日本海側では平年より多く、北日本の日本海側では平年並みか平年よりも多いでしょう。なお、日本海側の降雪量は西日本、東日本、北日本でいずれも平年並みか多い見込みです。日本海側は雪や雨の日が続き、冬らしい天気となりそうです。なお、北陸では度重なる雨や雪で、地盤が緩んでいる所があります。しばらくは土砂災害に警戒が必要です。
日照時間は平年に比べて、日本海側では少なく、太平洋側は多い見込みです。関東など太平洋側は晴れる日が多く、空気の乾燥が続くでしょう。東京23区では今日12日で6日連続で乾燥注意報が発表されています。この先も低温と乾燥が続くため、人混みに出る際は、インフルエンザや風邪対策にマスクを着用し、うがいや手洗いを習慣づけておきましょう。
●土日は強烈寒波 大雪や吹雪で交通に影響も
この週末は雪によって交通にも影響が出そうです。
明日13日(金)は、南岸低気圧の影響で、夕方から夜にかけては、山梨県の東部・富士五湖や中・西部の山地、静岡県中部、東部の山地を中心に雪が降る可能性があります。
その後、冬型が強まる14日(土)から15日(日)にかけては、北海道や東北は広く雪で、風も強まり日本海側では吹雪になる所があるでしょう。積雪が更に増えるため、雪の多い所ではなだれにも注意が必要です。
北陸から山陰の日本海側は、山間部を中心に大雪となり、平地でも所々で雪が降るでしょう。関東北部や岐阜県でも山は雪が降り、積雪となる所もありそうです。交通への影響に十分注意し、峠越えの車は必ず冬の装備を行ってください。
晴れる太平洋側も厳しい寒さとなるため、できる限り暖かい服装を心がけてください。
【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方
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