映画『366日』口コミで2週目に“右肩上がり現象” 鑑賞後の観客を直撃インタビュー

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2025年01月19日 15:00  ORICON NEWS

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新宿ピカデリーにて映画『366日』の観客にインタビュー (C)ORICON NewS inc.
 映画『366日』が、ティーン女子や10 代〜20代カップルを中心に、口コミで右肩上がり現象を起こしている。松竹、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給のこの映画は、昨年同時期に同じく口コミで大ヒットし、興行収入約45億円の大ヒットとなった『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(2023年12月8日公開)に勝るとも劣らない勢いだ。

【画像】映画『366日』感動がよみがえる場面写真

 10日の公開初日から右肩上がりで動員を伸ばし、1月13日までの累計興行収入は2.3億円(※前夜祭分を含む、下段に日別動員数/興行収入を記載)。平日も引き続き好稼働を見せ、2週目に入る17日に前週比128%を記録。18日は前週比152%の大幅な右肩上がりとなった。

 SNSには、「恋愛映画史上1番泣いた」「エンディングで過呼吸になったのはこの映画が初めて。それくらい感動した」「観客席が皆大号泣して終了後に立ち上がれない人続出」「嗚咽不可避」「号泣不可避」などと、“とにかく泣ける!”ということが伝わってくる感想が多数投稿されている。

 そこで、ORICON NEWSでは、東京・新宿ピカデリーで18日午後6時15分からの上映終わりに、鑑賞直後の観客にインタビューを敢行。「すれ違いの切なさ」が涙を誘い、劇中に流れるHYの楽曲の「流れるタイミング」が絶妙で、「友人や大切な人にもすすめたい」という生の声を聞くことができた。また、劇中のキーアイテムになっていたMD(ミニディスクの略称、読み:エムディー)プレイヤーも若い世代の興味を引いているようだ。

 映画は、叶わぬ恋を歌った失恋ソングとして2008年に発表され、今なお世代を超えて愛され続けている沖縄出身のバンド・HYの名曲「366日」からインスパイアされたオリジナルラブストーリー。

 2024年2月29日、東京。音楽会社に勤める湊(赤楚衛二)の元を、一人の少女が訪れる。戸惑う湊に彼女が渡したのは、一枚のMD。そこに入っていたのは、15年前に別れた恋人・美海(上白石萌歌)からのメッセージだった――。

 20年前、沖縄。高校の後輩・美海と出会い、初めての恋をした湊は「いつか湊先輩の作った曲、聴きたいです」という美海の言葉に背中を押され、東京へ。2年後に美海も上京し、湊と再会。2人の幸せな日々が始まる。「こんな幸せな日々が、365日ずっと続きますように」そう願っていた2人。しかしある日、湊は突然別れを告げて、美海の元を去ってしまう。

 失恋の悲しみを抱えたまま美海は沖縄へ帰郷。2人は別々の人生を歩むことに…。あの時伝えられなかった想い。果たせなかった約束。美海からのメッセージを聞いた湊は、ある決断をする――。

■ 16歳・高校1年生の男女2人組

 本作のことがクラスで話題になっていて観に来たという。女性は「あまり恋愛映画を見ないので、こういう感じなんだなって。『366日』が流れるタイミングがとにかくヤバいと聞いていたので、いつくる?いつくる?と構えてみていました」と意外と冷静(!?)だったのかと思いきや、「号泣でした」と笑いながら明かした。

 湊が美海に別れを切り出すシーンについて、女性は「多分何か裏はあるんだろうな、と思ったんですけど。美海がめっちゃかわいそうだと思いました。『好きじゃなくなった』とか、そんなこと言わないで、と思いました」。

 男性も「この男ただのクズか、と思った」そう。「香澄(玉城ティナ)とくっつくのかなと思ったら、違っていて。事情がわかってからは見方が変わって、湊に感情移入していました。自分ならどう行動するか考えさせられた」と話していた。

■17歳・高校生の女性2人組

 「泣ける映画」を観るのは久しぶりだったという2人。
 「泣けました。特に結婚式のシーンが感動的で。どの立場になってもつらい。それでより一層ボロボロ泣いてしまいました」
 「湊先輩が特につらかった。琉晴(中島裕翔)がいい人すぎる」
 「MDが長く関係性をつなぐ象徴として使われているのが現代では珍しくて素敵でした」
 「高校生時代から始まる物語なので、同じ年代の人に見てほしいですし、姉(21歳)にもおすすめします」などと話してくれた。

■17歳・高校生の男女2人組

 友達から「すごく泣ける映画」と聞いた男性が、彼女を誘って来場。二人とも「366日」が流れるシーンやエンドロールの曲「恋をして」で泣いたという。女性は「湊先輩のおばあちゃんが『自分の好きなものを忘れたらだめだよ』と言ったシーンでも泣きました。涙もろいので、いろんな映画で泣いてきたんですけど、この映画はベスト3に入るくらい泣きました」と話していた。

■ 40代・社会人の男女2人組

 女性の方から「HYが好きだったことと、CMを見て興味」を持ち、友人の男性を誘って来場。女性は「号泣しました。好きなのに別れなきゃいけない切なさが心に残りました。湊が別れを切り出した気持ちもちょっとわかる」。男性は「湊が美海を柱の陰から見守るシーンが印象的でした」と話していた。

■ 16歳と15歳の高校生の女性2人組

 観に来るきっかけとして挙げたのは「感動したかった」「TikTokで話題になっていたから」。
 「湊が本当の理由を言い出せなくて、すれ違いが生じてもどかしくて、切なくて涙が止まりませんでした」
 「湊が美海の幸せを願って見守っていた姿がかっこよくて。『366日』が流れるタイミングも絶妙で、鼻水が止まらなかった」
 「『自分の好きなものを忘れたらだめだよ』と言うせりふも心に刺さりました」

■ 22歳・女性2人組

 中学の同級生という2人連れも「TikTok」を観て映画を観に来たという。
 「湊が全速力で結婚式に向かう場面で泣きました」
 「陽葵ちゃん(稲垣来泉)の本当の父親が明かされてからずっと泣いていました」
 「大切な人の存在に改めて気づかされる」
 「大切な人と一緒に観てほしい映画です」

■22歳女性・23歳男性、大学生の2人組

 「予告編とレビューを見て」興味を持った男性から、観に行こうと提案。女性は「恋愛映画はあまり観ないのですが、これは星5つです。中島裕翔さん(琉晴役)のシーン全てに感情移入して泣きました。MDプレイヤーの世代ではないのですが、キュンキュンしました」。男性は「結婚式の前日のシーンで今の幸せを大切にしようと思いました」と話していた。

■19歳・大学生の男性と18歳・高校生の女性の2人組

 女性から「純愛映画が見たい」と誘って来場。「MDプレイヤーに関連するシーンすべてで泣きました。あと、家族愛の描写にも弱くて…」という女性に、男性が「序盤の湊の母親が亡くなる場面から泣いてました」と付け加えた。2人とも「友達にも絶対すすめる」と話していた。

 取材にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

■日付別動員/興行収入
1月10日(金)2万4477人/3222万6640円
1月11日(土)3万6837人/4944万7200円
1月12日(日)5万1208人/6843万4120円
1月13日(月・祝)6万4923人/7996万9020円

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