【写真】孤独で孤高な男たちが登壇! 『劇映画 孤独のグルメ』公開後舞台挨拶の様子
『孤独のグルメ』は、輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が営業先で訪れた土地で見つけた食事処にふらりと立ち寄り、食べたいものを独り自由に食す様子を淡々と描く作品。2012年に松重主演でテレビ東京系連続ドラマとしてスタートして以来、国内外で絶大な支持を得てシーズン10までシリーズを重ねてきた。このたびテレビ東京開局60周年特別企画として『劇映画 孤独のグルメ』が公開。興行収入10億円を目指せる、大ヒットスタートを切った。
この日は上映後の会場に、松重が13年間演じ続けている井之頭五郎の姿で登場した。さらに劇中に登場する『孤高のグルメ』に善福寺六郎役で出演した遠藤も役衣装でお目見え。五郎と六郎が揃って笑顔を見せ、観客から万雷の拍手を浴びた。遠藤のスーツは、実際に五郎がシーズン9で着用していたものだという。松重は「今日は井之頭五郎として。宣伝活動は白髪の松重豊でやっていましたが、今日は黒髪で気持ちも新たに。ライバルがいますから! 善福寺六郎に押されていますので」とちゃめっ気たっぷりに隣の遠藤をライバル視。「なんか恥ずかしいな!」と破顔した遠藤は、「すみませんね! 一生懸命、監督の言う通りやったけれど邪魔をしているんじゃないか。大丈夫ですか?」と会場に語りかけると、大満足という気持ちを表現するかのように大きな拍手が上がっていた。
オファーの理由について、松重は「『孤独のグルメ』をやっている13年の間、10人に一人くらいから『“孤高のグルメ”観ています』と言われる。それならば映画に『孤高のグルメ』を出したら面白いなと思った」そうだが、その時点で自分が演じている主人公のポジションを任せられるのは「遠藤さんしか浮かばなかった」という。「遠藤さんに断られたら、あのシーンはやらないつもりだった。若い頃から血みどろのVシネマで殺し合いをしたりしていたのに、今は(遠藤は)『かわいい』って言われていますから。世界を恐怖の底に突き落とすような2人だったんですが、最近はフェーズが変わってきた」と世間の受け止め方の変化を口にしながら、「遠藤さんに善福寺六郎を演じていただけて、お客様にあそこまで笑っていただけるとは思っていなかった。遠藤さんに出ていただいたおかげ」と感謝をにじませていた。
「まさか松ちゃん(松重)の化身みたいな役をやるとは」と苦笑した遠藤は、「60過ぎて、双子の役をやるのはどうよ?」と双子役での共演を希望して、会場も大笑い。松重も「ツインズですか? こうやって並ぶと、遠藤さんは油断するとすぐに肩を組んでくるんです。それくらい仲がいい」と笑顔が止まらない。2人だけの舞台挨拶は初めてのことだといい、遠藤は「将来、こうやって一緒に並ぶとは思わなかったよね」、松重も「誰よりも僕は、安心できるんですよ。横に遠藤さんがいるっていうことが、心強い。こういう作品ですが、1日だけでも遠藤さんにご参加いただけたのは、本当に名誉なことだと思っています」と改めて喜びを噛み締めていた。
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