1月20日、東京都内のホールで、「第47回聴覚障害児を育てたお母さんや家族をたたえる会」が開かれた。障害のある子どもを育てた母親の表彰や、ろう学校の生徒が描いた絵画の紹介などが行われている。昨年1月のたたえる会には、佳子さまのお姿があったが、今年は出席されていなかったのだ。
「じつは、1月15日付で『たたえる会』を主催する聴覚障害者教育福祉協会が報道各社に対して、佳子さまが参加されないことを通知していました。この『たたえる会』は、紀子さまが2007年に初めて出席されて以来、重要なご公務として臨まれており、佳子さまが2020年に引き継がれたもの。いったい何があったのかと波紋が広がっていたのです」(皇室担当記者)
同協会のリリース文は、たたえる会の開催を告知した後に、次のような文章が続いていた。
《なお、今回は佳子内親王殿下は御不参となります。この件につきましての詳しい説明は宮内庁からはございません、御不参、のみの連絡をいただきました》
たたえる会開催の翌日、本誌の電話取材に応じた専務理事の言葉からは、突然の不参加表明に困惑する様子が窺えた。
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「宮内庁のほうから、“ご不参”という連絡があっただけでした。とても残念です。“公務が多忙のため”ということだそうです。うちの協会のなかでは、“ご体調が悪かったのでは”という話にもなりましたが……。
今後もこれまでどおり(たたえる会への)お出まし願いは行う予定ですが、宮内庁に“ご不参です”と言われてしまえば、こちらは従うほかありません」
佳子さまも例年足を運ばれてきた「たたえる会」だが、いったいなぜ今年は参加されなかったのか。前出の皇室担当記者も首をかしげつつ、こう続ける。
「ご多忙ということでしたが、15日から21日にかけては佳子さまがお出ましになるご公務などは予定されていませんでした。一般的に願い出があった行事などへのご出欠の返事は、両陛下の場合は1カ月前から3週間前が多く、各宮家の場合は遅くとも1週間前までには主催側に伝えられます。ただ、皇室屈指のご公務数を抱える秋篠宮家は、ご出欠を伝える連絡が遅くなるケースが多いとも聞いています。
佳子さまは22日に歌会始の儀に参加されていますが、ご体調に異変があったようには見受けられませんでした。以上のことを勘案しても、今回佳子さまが『たたえる会』に出席されなかった理由についてははっきりせず、さまざまな見解が飛び交っています。
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なかには、“お母さんという名称を冠した行事の趣意に対し、ジェンダー平等の観点から疑問を抱かれたのでは”という意見もありました。育児は母親が担うものという考え方に佳子さまは違和感を覚えられていたのではないかと……」
■秋篠宮ご夫妻の方針に背かれるご姿勢も…
2021年に全日本ろうあ連盟に非常勤嘱託職員として就職された佳子さま。ご公務でも、全国高校生手話パフォーマンス甲子園や高校生の手話によるスピーチコンテストなど、聴覚障害のある人々に寄り添うご活動に熱心に取り組まれてきた。秋篠宮家の事情を知る宮内庁関係者はこう明かす。
「聴覚障害といっても、先天的に聞こえない、中途失聴、あるいは補聴器で聞こえづらさが改善するのかなど、一人ひとりに異なる事情があります。手話も1種類ではなく、コミュニケーションの在り方も多様な形があるのです。
佳子さまはこうした現状を踏まえ、複数の手話をマスターされており、そんなご姿勢を評価するろう者の方も数多くいるそうです。
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そんな佳子さまが『たたえる会』に出席されなかったのは、やはり秋篠宮ご夫妻のご公務への臨まれ方に対して、疑問を呈したいというお気持ちも大きいようにお見受けするのです」
かねて秋篠宮さまは、“公務は受け身的なもの”“自分のための公務は作らない”と述べ、皇嗣家のご公務へ対する基本姿勢とされてきた。
「秋篠宮ご夫妻は、ご公務に臨まれるうえで中立性を重視されています。しかし昨今の佳子さまは、ジェンダー平等に関する積極的な発信からもわかるように、ご夫妻よりも踏み込んだご姿勢でご公務に臨まれています。
佳子さまは聴覚障害のある人々に関係するお務めに臨まれるなかで、“ただ漫然と引き継ぐだけではいけない”と考え抜かれた結果、今回は出席されないことを決断されたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
秋篠宮家のご公務を変えていくという熱意を燃やされている佳子さまだが、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう話す。
「秋篠宮さまがおっしゃる“受け身的”という姿勢は、たしかにご公務の公平性を保つうえで大切なことですが、一方でご公務数の増加を招いている現状があります。皇族数が減少するなか、秋篠宮ご夫妻が臨まれているご公務を将来的にはどなたが担われるのかといった点も含め、皇室全体の将来に対する配慮が欠かせません。
とはいえ、佳子さまがご多忙を理由にご公務を不参ということになれば、ご公務ごとに順位をつけていることにほかなりません。本来皇族としてなすべきご公務とはどのようなものであり、その優先順位はどうあるべきなのか、皇室の方々や宮内庁も改めて問い直すべきではないでしょうか」
佳子さまが固く誓われた“信念”は、皇嗣家に変革をもたらすのだろうか――。
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