「この子がいい!」譲渡会で娘が選んだのは、瞳が美しい寂しげなサビ猫 同じ誕生月と知り、より運命を実感…家族をつなぐ大切な存在に

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2025年02月05日 18:40  まいどなニュース

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トライアル初日、おうちにやって来たふがしちゃん(画像提供:ふがしちゃん サビ猫さん)

保護猫との出会いを通じて、家族の絆が深まったと感じる人は少なくないでしょう。

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サビ猫の女の子「ふがし」ちゃんをお迎えした飼い主のX(ツイッター)ユーザー・ふがしちゃん サビ猫さん(@mi3origreen0922)は「保護主さんや預かりさんがご縁を結んでくれた」と語っています。詳しいお話を伺いました。

長年の夢が実現、愛猫との出会い

飼い主さん家族は、長らく「どうぶつと暮らしたいね」と話してきたといいます。しかし、当時は子育てに手一杯、しばらくすると親の介護が必要となったため、お迎えするには至りませんでした。

「時が経ち、子どもたちが成長し、介護なども落ち着いて生活が安定してきたころ『保護猫を迎えたい』と考えるようになったのです」

そんな折、友人から親切な保護主さんを紹介されました。その保護主さんが保護猫の里親を探していると聞き、2024年10月、家族で譲渡会に参加します。そこで出会ったのが、ふがしちゃんでした。

当時、ふがしちゃんは生後推定8カ月。保護主さんによると、人が住まなくなった廃墟のような住宅の軒下で、きょうだい猫とともに保護されたといいます。当初は、無事に育つのか心配されるほど体が小さかったそうです。

ふがしちゃんのきょうだいは、ひとりずつ、里親さんのもとへ旅立っていきました。すると、ふがしちゃんは保護主さんに甘えてくるようになったそう。「寂しかったのかもしれません」と、保護主さんは教えてくれたといいます。

譲渡会で、ふがしちゃんに目を留めたのは飼い主さんの娘さんでした。

「娘は、出会った瞬間、運命を感じたそうです。そのとき、ふがしちゃんはケージのなかでとても緊張し寂しそうな様子でしたが、こちらを見つめる瞳がとても美しく、穏やかで優しい雰囲気を感じました。娘は、ふがしちゃんの寂しげなところや優しそうなところにひかれて『この子がいい』と思ったのかもしれません」

さらに、保護主さんからふがしちゃんについて話を聞くと、娘とふがしちゃんの誕生日が同じ3月であることがわかり、より一層ご縁を感じたといいます。

トライアル生活で知った猫のこと

同年11月9日から2週間、ふがしちゃんをお迎えしトライアル期間(※正式譲渡の前に、保護猫と家族が一緒に暮らし相性をみるための期間)を過ごすことになりました。

「ふがしちゃんは、譲渡会で接したとき、おやつを差し出してもすぐには食べてくれませんでした。しばらくすると落ち着いて、ようやく食べてくれるように。とても慎重で、少しの物音にも驚くほど臆病なところがありました。そのため、我が家で少しでも落ち着いて過ごしてもらえるよう、家族みなで協力して部屋を片付けたり、猫用品を買いそろえたり準備をしました。特に、娘はひとりでキャットタワーを組み立てて、誰よりも楽しみにしていたのを覚えています」

初めて猫と暮らす飼い主さん家族にとって、最初は戸惑うことも多かったといいます。

「トイレの回数やごはん、水の量などわからないことばかりでしたが、保護主さんに相談しながら対応することができました」

こうして無事にトライアルを終え、ふがしちゃんは飼い主さん家族の一員になりました。

ふがしちゃんを迎え家族に変化

ふがしちゃんは、だんだんと甘えん坊に。今でも少しの物音に驚くことはありますが、新しい生活に馴染んでいます。

「うちにやって来た当日はケージから出てきませんでしたが、翌日には部屋の中を探検するように。数日経後には、撫でるとゴロゴロとのどを鳴らして甘えてくれるようになりました」

ふがしちゃんは、飼い主さん家族にもさまざまな変化をもたらしました。とくに、子どもたちとのコミュニケーションが円滑になったそうです。

「当時、子どもたちは思春期で親子の会話が少なくなってきた時期でしたが、ふがしちゃんを迎えてから親子でトイレやごはんのお世話をするようになったことをきっかけに会話が増えました」

また、飼い主さん自身にも影響があったといいます。

「私は掃除が苦手でしたが、ふがしちゃんが誤飲などをしないようにこまめに掃除をするようになりました」

今では、毎日掃除することが日課になったという飼い主さん。家庭がさらに明るく、心地よい空間になっていったのです。

今、ふがしちゃんとの日々を振り返って思うこと

ふがしちゃんは、現在生後9カ月(取材時)になりました。

飼い主さんは「ふがしちゃんを保護してくださった保護主さん、譲渡できる月齢になるまでお世話をしてくださった預かりさんに、心から感謝したい」と語っています。

「私たち家族は、保護主さん、預かりさんから命のバトンを受け継いだと思っています」

そして、ふがしちゃんへの思いについて、飼い主さんはこう語ってくれました。

「家族みな、ふがしちゃんをお迎えして良かったと思っています。ふがしちゃんのちょっとした表情や仕草で、家族みなが癒やされ、家庭が明るい雰囲気になるのです。これか。ふがしちゃんと一緒に1日1日を大切に過ごしていきたいです」

飼い主さん家族の愛情を一身に受けて穏やかな日々を過ごすふがしちゃん。これからもその幸せな時間は続いていくことでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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