「ヅラの皆さん 一度でも、会いたかった 会えなかった 会わなきゃだめだった こんなお別れで、本当に、本当に、ごめんなさい。さようなら…。2025年1月23日 中居正広」
元SMAPの中居正広氏が女性との深刻なトラブルにより芸能活動引退を発表した。
週刊誌や女性誌、スポーツ紙などに報じられた中居氏の騒動は“上納”疑惑が取り沙汰されているフジテレビにも波及し、同局は港浩一社長(当時)ら幹部が10時間に及ぶ会見を1月27日に開く事態に発展。
他方、翌28日には中居氏に関する一連のスキャンダルを報じてきた「週刊文春」(文藝春秋)が、昨年12月26日発売号で伝えたフジ社員の関与についての記事の内容の一部訂正を発表し、謝罪。
|
|
当該記事ではトラブルの発端となった食事会について女性が“フジ社員”に誘われたとしていたが、その後の取材で“中居氏”に誘われたことなどが判明したと説明するなど泥仕合の様相を呈している。
ここに来て、文春の“誤報”もあり、インターネット上では「中居くんは悪くない。憶測で中居くんをバッシングしたオールドメディアが許せない」との論調もちらほらと見受けられるが、芸能記者はこう語る。
「『文春』への“口撃”とともに、ファンや芸能人仲間からは中居を惜しむ声も聞かれます。中にはもしトラブルを報じられてすぐに中居が会見し、女性への心からの謝罪や個人的なトラブルであり示談済みであることを誠心誠意説明していれば、引退まではしなくてもよかったのではないかといった意見も見られます」
記憶に新しいところでは、一昨年12月に文春で性加害疑惑が報じられた松本人志もいまだ会見はしておらず、突如、昨年12月25日に懇意の芸能ジャーナリストによるインタビュー記事がYahoo!ニュースに公開されると、その内容の拙さもあり世間から猛バッシングを受けた。
中居氏や松本が会見を行わないことに対して批判が巻き起こるのと同時に、過去に不祥事を起こして会見を開いた芸能人の動向も注目されている。
|
|
「例えば、元TOKIOの山口達也は2018年、未成年への強制わいせつ事件後に涙の謝罪会見を行いました。狩野英孝も2107年の淫行疑惑報道の際に釈明会見を開き、無期限謹慎を発表。現在、山口は講演会などでアルコール依存症の経験を伝える活動をしており、狩野の方はバラエティー番組に復帰し、以前と変わらぬ活躍を見せています」(同芸能記者)
そうした中、最近になって特に評価が変わりつつあるのがアンジャッシュの渡部建という。
渡部は2020年に“多目的トイレ不倫”騒動が勃発し、世間の猛批判を受ける中で当初は雲隠れしていたものの、同年12月に謝罪会見を開いた。
今回の中居氏の引退を受けてネット上では、「渡部だって異性問題でしっかり会見してるし中居も出来ないわけないと思うんだけど」などといった声も散見される。
無論、渡部の行為はそう簡単に許されるものではないだろうが……。芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
|
|
「もちろん、謝罪会見をすれば報道陣からの厳しい追及に晒され、対応を誤ればさらなる炎上を招くこともあります。20年3月、唐田えりかさんとの約3年にわたる不倫騒動後、初めて公の場に姿を現した東出昌大さんが行った謝罪会見では『もっとも謝罪しなければならないのは妻に対してだと思っています』と反省の弁を述べる一方、『夫婦として関係を続けていきたいか?』や『(当時の妻の)杏さんと唐田さんのどちらが好き?』などといった質問に対して『お答えできません』を連発したことが物議を醸しました。結果的には、その後に東出さんと杏さんは離婚しており、夫婦関係を続けるという選択肢はすでになかったのかもしれませんけどね。時にこうしたケースもあるとはいえ、謝罪会見を開くことで『少なくとも自分の口で説明した』という事実は残りますし、『禊は済ませた』という見方もあります。少なくともSNSや報道各社向けのFAXなどで一方的に自身の意思を示すよりは会見という形をとった方が評価はされやすい印象です」
実際、渡部に関してもここに来て松本や中居氏の対応との比較から「逃げずに会見したこと」を再評価する向きもある。
中居氏やフジの騒動は芸能界にも暗い影を落としているが、こと渡部に関しては意外な追い風になるかもしれない……とは言いすぎだろうか。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)