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【動画】オリンピック中継にやってきたスポーツ記者たちがテロ事件に巻き込まれていく 『セプテンバー5』特別映像「ストーリー編」
日本人選手のメダルラッシュに沸いた夏のパリが記憶に新しいオリンピック。その長い歴史の中で今なお大会史上最悪の事件として語られるのが、1972年9月5日ミュンヘンオリンピックでの、パレスチナ武装組織「黒い九月」による、イスラエル選手団の人質事件だ。本作は、突然、世界が注目する事件を中継する事となったテレビクルーたちの視点から、事件の発生から終結までの1日をノンストップで描ききる。
1972年9月5日ミュンヘンオリンピックで、パレスチナ武装組織「黒い九月」による、イスラエル選手団を人質にするテロが発生。全世界が固唾を飲んで見守った歴史的なテレビ中継を担ったのは、なんとニュース番組とは無縁のスポーツ番組の放送クルーたちだった。過激化するテロリストの要求、機能しない現地警察、錯綜する情報。極限状況で中継チームは選択を迫られる中、刻一刻と人質交渉期限は迫っていくのだった―。
本作がいち早く上映されたヴェネツィア国際映画祭では、圧倒的な称賛を受け、一気に賞レースの筆頭候補に。第82回ゴールデングローブ賞で作品賞(ドラマ部門)にノミネート、第97回アカデミー賞では脚本賞にノミネートを果たした。
脚本・監督を担当したのは、新鋭ティム・フェールバウム。キャスト陣には、『ニュースの天才』でゴールデン・グローブ賞ノミネートのピーター・サースガード、『ありふれた教室』のドイツ人女優レオニー・ベネシュ、『パスト ライブス/再会』のジョン・マガロ、ベン・チャップリンほか実力派のバイプレイヤーたちが集結した。プロデューサーを名優ショーン・ペンが務めている。
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ミュンヘンオリンピックも開幕して10日。陸上や体操、ボクシングなど多くの競技は佳境を迎えていた。熱狂する観客、歓喜のメダリストたち、世界中の人々がオリンピックの輝きに酔いしれていた。
盛り上がるオリンピックの模様を中継するABCスポーツ局の記者たちが、その日の中継を終え、撤収作業をしていた明け方、オリンピック会場には違和感のある銃声や爆発音が鳴り響く。やがてラジオは「オリンピック選手村で発砲があった模様」と伝え始める。当初は「テロらしい」という憶測に基づく未確認情報だったが、地元警察がついに「オリンピックでテロが起きた」と発表。スポーツの祭典が、一瞬にして恐怖と混乱に包まれる。平和の象徴であるはずのオリンピックが、最悪のテロ事件の舞台へと変貌する瞬間だった。
報道とは無縁のスポーツ記者が突然、凶悪事件にカメラを向けることに。すべてが手探りの中、ABC局内では「報道部に引き継げ」という意見が交錯するが、彼らは自分たちで生中継をすることを決意。スタジオにあったカメラを外に持ち出し、テロリストたちが立てこもる選手村にカメラを向けた。すでに2人が殺害され、まだ9人が人質になっている。秘密裏に突入を試みる警察官たちをカメラが追う。しかし、彼らはある重大なことに気付く。テロリストたちが潜む部屋の窓をズームすると、カーテン越しにテレビの光がちらついていた。「……奴らも生中継を見ている?警察の動きが筒抜けじゃないのか?!」と衝撃を受けるクルーたち。
「命の危機にある人がいるなら、それを報道するのが責任だ!」。だが、万が一人質に死が迫った時、生中継を続けるのか?人質が犠牲になる瞬間を映し出してしまうのではないか?このままでは、世界中にそのまま放送されてしまうのではないか?様々な不安が膨れ上がる。タイトな交渉期限が迫る時間との戦い、極限状態の中でも正しいジャッジをしなければならないプレッシャー。クルーたちは究極の選択を迫られる。果たして彼らは“報道”としての役目を果たせたのか。それとも、スポーツの祭典を地獄へと変えた瞬間をただ見届けるしかなかったのか。
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映画『セプテンバー5』は、2月14日より全国公開。