13日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比333.09ポイント(1.52%)高の22191.01ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が107.75ポイント(1.34%)高の8165.83ポイントと続伸した。売買代金は1563億8460万香港ドルとなっている(12日前場は1517億6640万香港ドル)。
前日の好地合いを次ぐ流れ。人工知能(AI)産業の期待感が根強く、関連銘柄を物色する動きが続いている。また、東欧地域の地政学リスクがやや低下したこともプラス。トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領と電話協議したことを明らかにした。ロシアとウクライナの戦争終結に向け、交渉を始めることで合意したという。ただ、上値は限定的。米長期金利の上昇がマイナス材料だ。昨夜の米債券市場では、1月の米消費者物価指数(CPI)が上振れたことを受け、米10年債利回りが1月後半の水準まで急上昇している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が8.2%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が7.5%高、中国インターネット検索最大手の百度(9888/HK)が7.4%高と上げが目立った。
セクター別では、クラウドやAI技術関連が高い。万国数拠HD(9698/HK)が7.0%、微盟集団(2013/HK)が3.4%、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が3.7%ずつ上昇した。そのほか、車載AI半導体の黒芝麻智能国際HD(2533/HK)が2.7%高、自動運転向けAIの地平線(9660/HK)が1.9%高と値を上げている。
マカオのカジノ株もしっかり。美高梅中国HD(2282/HK)が6.9%高、新濠国際発展(200/HK)と澳門博彩HD(880/HK)がそろって4.7%高、金沙中国(1928/HK)が4.1%高で引けた。
レストランチェーンや酒造の飲食関連も物色される。海底撈国際HD(6862/HK)が4.6%高、九毛九国際HD(9922/HK)が4.2%高、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が2.1%高、華潤ビールHD(291/HK)が2.0%高、百威亜太HD(1876/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
半面、証券セクターはさえない。中国国際金融(3908/HK)が2.6%、第一上海投資(227/HK)が2.4%、招商証券(6099/HK)が2.2%、国聯証券(1456/HK)が1.2%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%安の3342.22ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが安い。医薬、エネルギー、自動車、証券なども売られた。半面、不動産は高い。食品・酒造、小売、公益、銀行、空運も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)