香港前場:ハンセン2.2%高で反発、上海総合は0.3%上昇

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2025年02月14日 14:01  サーチナ

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 14日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比489.43ポイント(2.24%)高の22303.80ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が195.27ポイント(2.44%)高の8197.90ポイントと反発した。売買代金は1637億5260万香港ドルとなっている(13日前場は1563億8460万香港ドル)。
 投資家に買い安心感が広がる流れ。「トランプ関税」の過度な警戒感がひとまず後退した。トランプ米大統領は13日、貿易相手国と同様の関税を課す「相互関税」を導入する覚書に署名したが、国ごとに精査した上で個別に対応を取るとしたことで、交渉の余地があると期待されている。また、中国のスタートアップ企業(DeepSeek)が低コスト、かつ高性能な生成AI(人工知能)の大規模言語モデル(LLM)を開発する中、生成AIの進化が各産業の発展に寄与するとの見方も改めて意識された。指数は上げ幅を徐々に広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が16.2%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が8.2%高、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が7.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、医療サービス関連が高い。阿里健康信息技術のほか、医渡科技(2158/HK)が14.7%、平安健康医療科技(1833/HK)が11.7%、訊飛医療科技(2506/HK)が9.5%、京東健康(6618/HK)が5.7%ずつ上昇した。平安健康については、医師向けプラットフォームでDeepSeek開発のAIモデルを利用開始すると発表したことが支援材料。医渡科技も先ごろ、自社開発のAIにDeepSeekのLLMを組み込むと発表している。AIが医療テクノロジーを進化させると期待された。
 クラウドやAI技術関連の銘柄も物色される。金山雲HD(3896/HK)が12.0%高、万国数拠HD(9698/HK)が7.5%高、金蝶国際軟件集団(268/HK)が6.5%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)と北京第四範式智能技術(6682/HK)がそろって5.1%高で引けた。クラウド銘柄については、「AI技術を搭載した高性能サーバーの市場が急拡大する見通し」などと伝わったことも材料視されている。そのほか、自動運転向けAIの地平線(9660/HK)が10.0%高、車載AI半導体の黒芝麻智能国際HD(2533/HK)が4.0%高と値を上げた。
 半面、業績に絡む悪材料の出た銘柄の一角はさえない。10〜12月期決算で赤字を計上した半導体ファウンドリー中国大手の華虹半導体(1347/HK)が4.4%安、2024年通期決算の赤字転落見通しで百貨店チェーン中国大手の百盛商業集団(パークソン:3368/HK)が8.6%安、通期決算の減益見通しで香港系アパレル大手の佐丹奴国際(ジョルダーノ:709/HK)が6.5%安と値を下げた。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.25%高の3340.95ポイントで前場取引を終了した。医薬が高い。自動車、公益、ソフトウエア、金融、通信なども買われた。半面、不動産は安い。軍事関連、資源・素材も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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