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世界陸連(ワールド・アスレチックス)の独立不正監査機関に当たるアスリート・インテグリティ・ユニット(AIU)が昨年11月1日、男子競歩で2021年東京オリンピック(五輪)銀メダルの池田向希(26=旭化成)が血液ドーピングの疑いで暫定的な資格停止処分を受けたと発表した件で、世界陸連の専門部署による審問の結果、池田のアンチ・ドーピング規則違反を認定する旨の裁定が下された。旭化成が14日、明らかにした。
審問の結果、Disciplinary Tribunal(規律委員会)がこの日、池田のアンチ・ドーピング規則違反を認定。23年6月20日以降の記録の取り消し、メダル剥奪と、この日から4年間(原則として24年11月1日からの日数を減算)の資格停止処分を科す旨の裁定を下した。
◆旭化成の姿勢
当社は、スポーツ界におけるドーピングには強く反対し、これを撲滅するためのAIUAIUをはじめとする各種国際・国内機関の理念と活動を全面的に支持する姿勢に、変わりはありません。
一方で当社は、池田選手本人からのヒアリングのみならず、医学的見地からも多くの専門家の方々の意見書をちょうだいし、池田選手のアンチ・ドーピング規則違反はないものと認識しており、今回の裁定については極めて遺憾です。Disciplinary TribunalDisciplinary Tribunalからの正式な裁定書面の内容を含め、必要な情報を収集の上、今後の対応について池田選手および関係者の皆さまと協議・検討してまいります。
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◆池田選手コメント
私は絶対にドーピングをしていませんので、今回の裁定は全く納得がいきません。あらぬ疑いをかけられ、全くもって理解し難い状況です。裁定が出た本日まで、今後の大会の出場を諦めずに練習に取り組んでいました。このまま身に覚えのないことで処分を課されるのは、極めて不条理と思わずにいられません。裁定の詳細が入り次第、適切な対応を検討いたしますので、今後ともご理解とご支援をいただければ幸いです。
昨年11月にも「今回、全く身に覚えのない理由で今後の試合に出場できないかもしれない状況となり、たいへん困惑しております。6月28日にAIUから通知を受け取って以来、多くの医学専門家、競技関係者その他関係者の方々にご協力いただき、潔白である事実を根拠とともに訴えてまいりました」などと全面的に否定していた。
AIUによれば、血液などのデータを蓄積して数値の変化を継続的に調べる「生体パスポート」で疑わしい数値が示されたという。生体パスポートは禁止薬物の陽性反応が出なくても、長期にわたるドーピングの兆候を示す場合がある。
AP通信も昨年11月2日に、池田の血液ドーピング疑いについて報じたるが、その時点で記録抹消などの具体的な処分は明らかにされていなかった。
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所属先の旭化成の担当者も「事実関係を確認中です」としていた。
池田は東京五輪20キロ競歩で銀。22年世界選手権オレゴン大会でも銀メダルをつかみ、今夏のパリ五輪では7位だった。東京五輪と世界選手権のメダルは、違反対象期間外のため剥奪されない。
タレント池田美優(みちょぱ)の、はとことしても知られている。
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