18日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比360.58ポイント(1.59%)高の22976.81ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が151.73ポイント(1.82%)高の8475.40ポイントと反発した。ハンセン指数は昨年10月以来、約4カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は3386億2560万香港ドルに縮小したが、依然として高水準が続いた(17日は4002億3680万香港ドル)。
中国の企業支援スタンスが好感される流れ。習近平・国家主席は17日、有力な民営企業の代表を集めた座談会を開催し、民間企業の発展を推し進める方針に変わりはないと強調した。また、各種政策を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開催(3月5日)が視野に入る中、経済対策に対する期待感も高まっている。欧州株高も追い風。昨夜の米株市場は、プレジデントデーの祝日で休場だったが、場が開いていた欧州市場は主要株価指数が軒並み上昇した。ドイツのDAX指数は史上最高値を更新している。売り圧力が意識され、ハンセン指数などは弱含む場面がみられたものの、徐々に上げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が9.6%高、通信機器・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が7.2%高、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が5.9%高と上げが目立った。新興ハイテク株の買いで、ハンセン科技(テック)指数は2.5%高と他の指数をアウトパフォームしている。
セクター別では、オンライン医療サービスが高い。京東健康ほか、阿里健康信息技術(241/HK)が3.4%、智雲健康科技集団(9955/HK)が2.9%ずつ上昇した。AI(人工知能)応用による医療イノベーションが期待されている。
自動車関連の一角もしっかり。小米集団のほか、吉利汽車HD(175/HK)が5.2%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.9%高、理想汽車(2015/HK)が2.2%高で引けた。主席が主催した座談会には、小米やBYDの代表も出席している。
他の個別株動向では、車載AIチップの黒芝麻智能国際HD(2533/HK)が3.5%高。2024年通期業績の黒字転換見通しが好感された。自動運転向けAIの地平線(9660/HK)も6.7%高と値を上げている。そのほか、テレビメーカー中国大手のTCL電子HD(1070/HK)が11.6%高。通期決算の62〜112%増益見通しが材料視された。
半面、香港不動産セクターはさえない。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.2%、恒基兆業地産(12/HK)が2.1%、新世界発展(17/HK)が1.9%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.6%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.93%安の3324.49ポイントで取引を終了した。ハイテク関連が安い。不動産、消費関連、資源・素材、医薬、インフラ関連、軍事関連なども売られた。半面、銀行は高い。公益も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)