小林製薬の臨時株主総会が行われた会場=19日午前、大阪市内 小林製薬が19日に開いた臨時株主総会で、香港系投資ファンドのオアシス・マネジメントの株主提案が反対多数で否決された。紅麹(べにこうじ)配合サプリメント問題への小林製薬の対応は不十分だったとして、オアシスは新たな社外取締役3人の選任などを求めたが、幅広い支持は得られなかった。
小林製薬の山根聡社長は一連の問題について陳謝し「謝罪と補償を最優先に取り組む」と語った。
オアシスは小林製薬株を10%超保有する大株主。弁護士の中村芳生氏ら3人を社外取締役に選任するほか、健康被害問題に関して独立性を高めた枠組みで再調査するよう要求した。総会では、小林一雅前会長が引責辞任後も特別顧問として残っていることなどを批判した。
小林製薬側はオアシスの提案に反対。再調査については「(既に進めている)補償や再発防止策に著しい支障が生じる」と強調した。

小林製薬の山根聡社長=2024年8月8日、大阪市