マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2025MotoGP第1戦タイGP 3月2日、2025年MotoGP第1戦タイGPの決勝レースがチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、MotoGPクラスはマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾った。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は5位に入った。
ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)のみ欠場しており、ロレンツォ・サバドーリが代役出場している開幕戦。3日間ともに晴天で、ドライコンディションでレースが行われる。
予選によるグリッドはマルク・マルケスがポールポジション、2番手がアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)、3番手がフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)という1列目。2列目はジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)、小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)だ。
フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)は予選6番手だが、初日のプラクティスで5から6コーナーにかけてスロー走行してバニャイアのアタックを妨害したため3グリッドペナルティ。21番手のソムキャット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)も同セッションの1コーナーでアレックス・マルケスを妨害して3グリッドペナルティが課されて最後尾からスタートする。
MotoGPクラスの決勝は気温36度、路面温度は49度だ。タイヤ選択は1列目の3人はソフト/ミディアム、2列目はミラーはハード/ソフト、小椋は前後ソフト、アコスタはハード/ミディアムと大きく異なる。
26周のレースがスタートしてホールショットはマルク・マルケス、アレックス・マルケスが1コーナーで膨らみ4番手、バニャイアが2番手、小椋が3番手となる。すぐにアレックス・マルケスが小椋をかわして3番手、さらにバニャイアもかわして2番手に浮上した。また、ミラーも小椋を狙うが抜けない。
そんななか2周目にモルビデリがミラーをかわして5番手に、ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)もミラーを狙っていく。4周目は1コーナーで9番手のアコスタがスリップダウン。マシンをおこして再スタートを切った。小椋はモルビデリに抜かれて5番手に落ちた。この頃にはトップ3台は1秒差がついている。
7周目、マルク・マルケスが3コーナーでスピードを落としてアレックス・マルケスの後ろにつく。トラブルやミスではないように見えるため、タイヤ空気圧の低下のため2番手についたと思われる。その後は順位変動はなく、淡々とレースが進んでいく。
13周目にはマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)が7番手に上げるが、その後9番手まで落ちてしまう。7番手のフェルナンデス、8番手のジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)、9番手のベゼッチがバトルをはじめ、ミルが7番手に浮上した。しかし、15周目にミルは12コーナーで転倒を喫してリタイアした。
17周目、ベゼッチがミラーをかわして6番手に。19周目はヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が8番手、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)が9番手、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が10番手と中盤勢のポジションが入れ替わっていった。
終盤になるとフロントにハードタイヤを選んだライダーたちの順位が落ちていき、残り6周にフロントソフトのザルコが7番手、フロントハードの首位であるミラーが8番手へと落ちる。ミラーはその後11番手までポジションを落としてフロントハードではビンダーが8番手に上がる。
前方をうかがっていたマルク・マルケスが先頭に立ったのは残り4周の最終コーナー。一気にペースを上げて残り2周には1.5秒引き離す。最終ラップでもさらにギャップを築いて、マルク・マルケスが開幕戦で優勝を飾った。
2位はアレックス・マルケス、3位はバニャイアでスプリントに続いてドゥカティが表彰台を独占。モルビデリが4位、スプリントでも活躍した小椋がデビュー戦5位、ベゼッチが6位、ザルコが7位、ビンダーが8位、エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)が9位、ディ・ジャンアントニオが10位となった。
1位から7位までフロントにソフトタイヤを履いたライダーが入った。このなかではリヤにミディアム以外を履いたのはソフトの小椋。8位のビンダーはハード/ミディアムだった。リタイアは転倒を喫したミルと、ピットに入りリタイアを決めたフェルナンデスの2名だ。
第2戦アルゼンチンGPは1週間空き、3月14〜16日にアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで開催される。