参院議院運営委員会で所信聴取に臨む公正取引委員会委員長候補の茶谷栄治前財務事務次官=12日午後、国会内 参院は12日の議院運営委員会で、政府が公正取引委員会の委員長候補に提示した茶谷栄治前財務事務次官から所信を聴取した。茶谷氏は、中小企業を含む持続的な賃上げ実現に向け「労務費などコスト上昇分の円滑な価格転嫁が不可欠だ」と指摘。独禁法が禁じる「優越的地位の乱用」などに厳しく対応し、取引の適正化を促す考えを示した。
米グーグルなど巨大IT企業の寡占状態にあるデジタル分野に関しては、「実態把握を引き続き行い、独禁法上の問題点や競争政策上の考え方を整理する」と説明。その上で「反競争的な行為には厳正に対処していく必要がある」と強調した。