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自殺をそそのかされたとされる男性2人が溺死した事件で、2人のうちの60代男性が所有していた土地と建物が男性の死亡後、占師の浜田淑恵容疑者(62)=自殺教唆などの容疑で逮捕=の親族に贈与されていたことが判明した。男性の生前に土地と建物を渡す契約がされており、大阪府警がいきさつを調べる。
60代の男性は知人の50代男性と2020年7月以降、浜田容疑者らに自殺を迫られていたとされる。2人は20年8月1日に和歌山県広川町の海岸で遺体で見つかり、死因は溺死だった。2人とも浜田容疑者を信奉しており、府警は容疑者に精神的に支配されていた可能性もあるとみている。
登記簿や知人によると、60代の男性は大阪府河内長野市内の土地を10年9月に購入し、2階建ての建物を新築。男性はこの場所で高音質スピーカーの企画・販売会社を経営していたとされる。
しかし男性が亡くなる3年前の17年6月、男性が死亡した場合は浜田容疑者の親族に土地と建物を贈与する内容の契約がされていた。男性が亡くなった翌月の20年9月、土地と建物の名義はこの親族に変更された。
府警捜査1課によると、男性は08年ごろ、浜田容疑者のホームページを見て容疑者に悩みを相談するようになったという。容疑者に心酔していたとみられ、これまでに自身の給与や知人への借金などで得た現金を容疑者に渡していたことが捜査で確認された。
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この男性の死後に男性名義の遺書を偽造したとして、信奉者の寺崎佐和子容疑者(47)が浜田容疑者とともに有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕されている。府警は13日、浜田容疑者と共謀して男性2人に自殺を迫ったとされる、信奉者の滝谷奈織(なぽり)容疑者(59)=自殺教唆容疑で逮捕=を含む3人を送検した。【林みづき、斉藤朋恵】
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