映画『クィア/QUEER』(5月9日公開)場面写真 「007」シリーズのジェームズ・ボンドを卒業したダニエル・クレイグが主演する映画『Queer(原題)』が『クィア/QUEER』の邦題で5月9日より公開決定(R15+/配給:ギャガ)。日本版ポスタービジュアルと予告編映像が解禁となった。
【動画】映画『クィア/QUEER』予告編 昨年(2024年)の「第81回ベネチア国際映画祭」でワールドプレミア上映された本作。原作はビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズが、謎多き人生を赤裸々につづり、一度は出版を封印した自伝的小説。『君の名前で僕を呼んで』でひと夏の切ない恋を描いたルカ・グァダニーノ監督が、今度は愛する相手と心身共にひとつになりたいと切望する男を描く。
1950年代、メキシコシティ。退屈な日々を酒や薬でごまかしていたアメリカ人駐在員のリーは、若く美しくミステリアスな青年ユージーンと出会う。一目で恋に落ちるリー。渇ききった心がユージーンを渇望し、ユージーンもそれに気まぐれに応えるが、求めれば求めるほど募るのは孤独ばかり。ある日、リーは一緒に人生を変える奇跡の体験をしようと、ユージーンを幻想的な南米への旅へと誘い出すが──。
ダニエル・クレイグが演じるのは、孤独な中年男、リー。ジェームズ・ボンドとは全く異なる魅力で、自分を保てないほどに相手を求める圧倒的ピュアネスを演じきった。「第96回ナショナル・ボード・オブ・レビュー」では主演男優賞を受賞。「第82回ゴールデングローブ賞」でも、主演男優賞(ドラマ部門)でノミネートされるなど、多くの映画賞を賑わせた。
リーが恋する相手のユージーン役には、映画ファンの間で今年最高の“発見”との呼び声も高いドリュー・スターキー。一見クールで感情を露わにしない新世代に見えつつも、己のアイデンティティへの戸惑いや葛藤が垣間見える絶妙な表情で、ユージーンの心の中の繊細なゆらぎを観客に突き付ける。
さらに、トレント・レズナー&アッティカス・ロスが手掛けた音楽と、ニルヴァーナ、プリンス、ニュー・オーダーらの挿入歌が聴覚を、ファッションの新しい軌道を創り上げたJW Andersonのジョナサン・アンダーソンによる衣装が視覚を魅了する本作。
予告編では、「言葉なしで、君に触れたい」と、究極の愛を探し求める姿が描かれている。「我々は、途方もない世界の、孤独なカケラだ」というリーの言葉から始まり、繁華街の夜道で通りすがりのユージーンと目が合い、一気に恋に落ちる出会いの瞬間や、彼の気を引こうとおどけてあいさつするチャーミングな姿が紡がれていく。ユージーンは好奇心に輝く瞳で未知の世界については知りたがるが、自分のことはほとんど語らない。感情を露にすることもなく、限りなくミステリアスな存在のユージーンに否応なしにひかれていくリー。愛を確かめるために男が選んだ数奇な手段とは──究極の愛を探し求める姿が、あまりに無様で崇高で、どこまでも愛おしいラブストーリー。
日本版ポスタービジュアルは、リーの足元にユージーンの足がそっと添えられている印象的なカットを全面に使用。予告編にも使用されている、「みっともないほど、君に触れたい」という痛切な思いが込められたせりふをキャッチコピーに使い、表情は見えなくとも狂おしいほどに恋をし、相手を求めるリーの切々とした感情を表現している。
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