【日本アカデミー賞】監督が愛車まで売り払った自主映画「侍タイムスリッパー」が最優秀作品賞

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2025年03月14日 22:52  日刊スポーツ

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最優秀作品賞に選ばれトロフィーを掲げる映画「侍タイムスリッパー」の安田淳一監督(撮影・横山健太)

<第48回日本アカデミー賞授賞式>◇14日◇東京・グランドプリンスホテル新高輪



全国1館から380超へと拡大公開し、日刊スポーツ映画大賞で作品賞、監督賞、主演男優賞の3冠を獲得した「侍タイムスリッパー」が最優秀作品賞を受賞した。安田淳一監督(58)が愛車まで売り払い、2600万円もの製作費を捻出して製作した、自主映画の時代劇が歴史的な快挙を成し遂げ、授賞式会場は歓喜と驚きに揺れた。


安田監督は、最優秀作品賞のブロンスを掲げると涙をこらえられなかった。「本当に驚いております。最後まで物事を諦めるなと言って昨年亡くなった父、どこかで誰かが見てくれると言ってくれた(俳優の)福本清三さんに見せたかった」と喜びをかみしめた。


劇中で助監督の山本優子を演じ、実際に撮影現場でも助監督を務めた沙倉ゆうの(45)は「みんなの作品。みんなに助けてもらって、思いが詰まった作品を作り上げることができたのが、うれしくて幸せ」と歓喜した。1人11役以上を務めた安田監督を支え、撮影現場でも助監督として刀、小道具の管理を担当。「みんなとできたのが最高に幸せでした」と感謝を繰り返した。


落雷によって幕末から現代の時代劇撮影所にタイムスリップし、140年後の現代を「斬られ役」として生きていく会津藩士の武士・高坂新左衛門を演じた山口馬木也(52)は「心臓が飛び出るかと思った」と口にして、目を潤ませた。「たった1館から始めた小さな光…お客さまのおかげでキラキラした場に立てております。何度も足を運んでくださったお客さんに聞いたら『キャラクターに会いに行く気分で行く』と言ってくださる」と観客に感謝。「この映画が与えてくださったことが、折に触れ自分の帰る場所になります」と「侍タイムスリッパー」が今後の俳優人生の原点になると位置付け、涙した。

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  • そらそうよこんなもん。 とりあえず観れる環境あるなら1回見れ
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