
トークイベントに出席したアダム・ジョーンズ氏(左から3人目)、岩隈久志氏(同4人目)、AKB48佐藤綺星(同5人目)、KLP48山根涼羽(同6人目)
トークショー「グッドライフpresents サイ・ヤング賞投手ブレイク・スネルが語るMLB開幕戦〜大谷翔平・山本由伸・佐々木朗希に感じること〜」が3月16日、東京都内で開催された。大リーグ(MLB)ドジャース所属で、サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を2度受賞したブレイク・スネル選手が登壇予定だったが、コンディション不良のため欠席。代わってMLB通算282本塁打を記録し、プロ野球オリックスでもプレーしたアダム・ジョーンズ氏が登場、楽天、マリナーズなどで日米通算170勝の岩隈久志氏、AKB48佐藤綺星、KLP48山根涼羽とトークショーに臨んだ。
「私も2年間日本でプレーし、その間に日本の文化に触れたことが自分の視野を広げてくれた。日本食が大好きになって、今回も楽しんでいます」とあいさつしたジョーンズ氏。岩隈氏とは現役時代に対戦経験があり、しかも岩隈氏が2015年のマリナーズ時代にノーヒットノーランを達成した相手がジョーンズ氏所属のオリオールズという縁もあり「よく覚えていますし、まだちょっと怒っています」と会場を笑わせた。
ジョーンズ氏はまず、カブス対ドジャースの大リーグ開幕戦が東京で開催されることに触れ、「文化の違いはありますが、MLBが日本でどんどん普及していてとてもうれしいです。東京で開幕戦があって、日本人投手の今永昇太選手と山本由伸選手が同時に先発するのは初めてなので、それが何よりも特別なことと感じています」とコメント。オリックスで一緒にプレーした経験がある山本選手については「ゲームに入る準備、考え方が大好きでした。日本とアメリカの野球の違いがある中、ドジャースでよくアジャストできている」と述べた。
岩隈氏も山本選手について「昨年はルーキーイヤーで、まだMLBのボールや環境に慣れ、打者をまず知っていかなければならない段階で、自分の持ち味が多少うまく発揮できなかった部分もあったと思いますが、終盤けがから復帰していい形で終わることができた。今年はより期待できる年になるのではないでしょうか」と語った。
ロッテのファンで、佐々木朗希選手の完全試合も観戦したという佐藤から佐々木選手の印象を聞かれると、ジョーンズ氏は「素晴らしい投手。スピードはもちろん、多彩な球種もあります。ルーキーとしてドジャースに入ってタフなことだと思いますが、日本人選手が同じチームにいることが彼のメンタリティーにとてもプラスになる。一番の目標としては30回先発マウンドに行くこと。150イニングいければ大したものだし、もし200イニング投げられたら本当に素晴らしい」と答えた。岩隈氏も「まずストレートが素晴らしい。190cmぐらいの身長はMLBでは平均的ですが、彼の角度のあるボールは十分通用するし、また、フォークボールがとても落ちる。キャンプでの情報を聞いていても、キャッチャーの落ち方がえげつないという反応が多いですね。バッターが対応するには時間がかかると思う」と期待を込めた。
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そして大谷翔平選手について、ジョーンズ氏は「期待しかない」とし、「去年、前人未踏の“50-50”(50本塁打、50盗塁)を成し遂げました。今年投手として登板した場合は打席数が減ってしまうので、50-50はもちろん難しい問題ですが、私は彼がマウンドに上がったとしても“40-30”(40本塁打、30盗塁)は毎年狙えると思います」と見積もった。岩隈氏も「恐らく中4日では投げないと思いますが、それでも25試合ぐらい登板しながらその中で10勝以上して、本塁打も打つとなると、僕らはまた漫画のような世界が見られるのではないか」と応じた。
ジョーンズ氏が現在、2008年から11季在籍したオリオールズのGM付特別アドバイザーであることから、話題は菅野智之選手の話題に及んだ。「とても期待しています。何よりもオリオールズに入団してくれたのが本当にうれしい。長年NPBでプレーした特別な投手。リスペクトしています」と笑顔で語り、「まず、ロサンゼルスやニューヨークのような大都会ではないボルチモアという街に慣れること。そしてMLBの選手は健康が第一。健康をまず大事にしてほしい」とアドバイスした。