昨年の宝塚記念を制したブローザホーン(24年6月撮影、ユーザー提供:ひらまさん) 昨年の宝塚記念覇者のブローザホーン(牡6、栗東・吉岡辰弥厩舎)が、阪神大賞典(4歳上・GII・芝3000m)で重賞3勝目を狙う。
ブローザホーンは父エピファネイア、母オートクレール、母の父デュランダルの血統。母はJRAで4勝。1200mで2勝、1600mで2勝の短距離馬だったが、本馬は父の影響が強く出たようで、中長距離向きとなった。また、叔父のデザートスネークはダートでオープンまで出世している。
ここまで24戦7勝。勝ち上がりに9戦を要し、初勝利は3歳の6月だったが、そこから着実に力をつけてきた。昨年の日経新春杯で重賞初制覇。その後、所属していた中野栄治厩舎が定年解散となったため、吉岡辰弥厩舎に転厩。阪神大賞典は3着、天皇賞(春)は2着とテーオーロイヤルに連敗を喫したが、宝塚記念でGIタイトルを手にした。その後は京都大賞典が11着、ジャパンCが12着、有馬記念が12着と、まさかの3戦連続2桁着順に終わっているが、これが実力とは思えない。立て直された今回は本領発揮が望まれる一戦だ。
かつてはメジロマックイーンやディープインパクトなど「強い馬が強く勝つ」印象があった阪神大賞典だが、近年はレースレベルがやや低下。GI馬が勝ったのは17年のサトノダイヤモンドが最後で、その後はGI馬の出走自体が20年7着のキセキの1回しかない。ブローザホーンは実に8年ぶりとなるGI馬の戴冠を果たせるか。再び輝きを取り戻すためにも、何としても結果が欲しい始動戦となる。