
「お店の駐車場に仔猫の遺棄がありました。通気性のないボストンバッグに閉じ込められた猫ちゃんたち、さぞかし苦しくて怖かったことでしょう。警察も動いて犯人の特定をしてくれています。
悔しいですが猫ちゃんの幸せを第一に考えてまずはこのこ達のケアから先にして、里親さんを募集したいと思います。とても人馴れしていてかわいい男の子(白、クリームと命名)と女の子(麦わら、チョコと命名)です。推定4ヶ月」
沖縄県浦添市内で、ボストンバッグに閉じ込められた状態で子猫2匹が遺棄されていたことが分かりました。
見つかったのは、3月13日10時40分頃。保護猫カフェ「NyanderLand」の店主が開店前に清掃をしようと外に出たところ、駐車場の端に黒いバッグが置かれていたとのこと。店主は「誰かの忘れ物?」と思いながら開けてみると、子猫2匹が入っていたといいます。
バッグを開けると、寄り添う子猫2匹 店主「元気がなかった」
「なにか嫌な予感がして怖かったのですが、バッグを開けてみました。子猫が2匹…寄り添ってかなりおとなしくて、鳴きもせずただただ私を見つめていました。今考えると熱中症と酸欠で鳴いたり、逃げたりするほど元気がなかったのかなと思います…気付いて良かったです。すぐ警察に連絡したところ、現場確認に来てくれるとのことだったので待ってる間にちゅーるをあげたりしていました」
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警察官が駆け付け、事情を聴かれたという店主。また駐車場には防犯カメラが設置されていましたが、バッグが置かれていた場所はちょうど死角でした。
「バッグが置かれていたところは死角だったので犯人が映っているかどうか定かではないですが…警察官が犯人を特定してくれると言ってくれて、防犯カメラのデータも渡しました。近隣の防犯カメラも調べてくれるそうで、現在捜査をしてもらっています」
一方、保護した子猫たちはというと、ノミだらけで少し痩せていたそうです。
「ノミがたくさんいるのが見えたため、カフェ内に入れることはできませんでした。そこでケージに移し、すぐ近くの自宅に連れて帰り子猫用の餌をあげました。2匹とも食べてくれてひとまずホッとして。食べた後、少し休ませてからノミとりシャンプーをしました。その日はかかりつけの病院はお休みのため、次の日に受診し駆虫薬とエイズ白血病の検査をしてワクチンを打ってもらいました」
また子猫たちはとても人なれをしていて、全く威かくしなかったとか。2匹をクリームくん(雄)、チョコちゃん(雌)と名付けました。今後、保護猫カフェで里親募集するといいます。
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過去にも市内の公園のトイレやカフェ客の自宅前に猫の遺棄相次ぐ
今回バッグに詰め込まれた状態で見つかった子猫たちですが、発見が遅れたら命を落としていた可能性もあり、とても怒りを覚えたという店主。こう訴えます。
「うちのお店に置かれたのは初めて。ただ市内の公園のトイレに箱に入れられて遺棄されていたり、お客様の家の前に置かれていると相談を受けたりしたことがあります。一緒に里親を探しました。それ以来、SNSでは定期的に遺棄をしないよう注意喚起しています。沖縄は温暖なため野良猫が増えやすく、餌やりだけしてTNR(Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す)をしない人も多くて。そんな中には、餌やりだけして赤ちゃんのころはかわいがり、少し大きくなって目障りになったら遺棄するような方もいるようです。
雌ネコは4カ月ごろから発情して妊娠してしまう可能性があるので、早めの避妊が必要。捕獲器やキャリーの無料貸し出しもしており、TNRの協力もできるので気軽に相談してほしいです。TNRをして無駄な繁殖を防ぐことで遺棄や虐待を未然に防げると思います。遺棄や虐待は罰金100万円以下の犯罪です。二度とこのようなことが起こらないために警察にしっかり動いてもらい、私自身もSNSで発信していきたいと思います」
「NyanderLand」は、殺処分ゼロを目指す保護猫カフェ&ホテル。保護猫たちと触れ合い体験、譲渡の相談も常時受け付けています。予約や相談など、InstagramのDM(@nyander_land_urasoe)まで。
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「せめて…相談してくれたら クリームとチョコちゃん命が無事で良かったけれど一歩間違えたら命を落としてた…」
「NyanderLand」さんは、子猫たちの遺棄についてInstagramに投稿。大きな反響があり、たくさんのコメントが寄せられています。
「許せないやり方です。こんな事する人これからいい事ないですよ。今からでも自首して謝って下さい」
「捨てたやつは人間の心は持ち合わせてないからやるんでしょうね。無責任」
「せめて…相談してくれたら クリームとチョコちゃん命が無事で良かったけれど一歩間違えたら命を落としてた…どうかよい御縁に繋がりますように」
「本当に生きていて良かったです。犯人がつかまりますように。この子たちが幸せになりますように」
「保護ありがとうございます、このような棄て猫置き猫の情報が悲しくてたまらない 犯人にはいずればちがあたります この子達の幸せを祈っています」
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)