宮中晩さん会で乾杯を終え、トランプ米大統領に拍手を送る天皇、皇后両陛下=2019年5月、皇居・宮殿 ブラジルのルラ大統領夫妻は、日本政府が公式に招待する外国賓客のうち最も手厚くもてなす「国賓」として来日する。国賓は安倍政権下の2019年5月のトランプ米大統領(第1次政権)以来6年ぶりで令和2例目。石破政権としては初めてとなる。
今年は日ブラジル外交関係樹立130年の節目。同国がグローバルサウス(新興・途上国)のリーダー格であることも踏まえ、政府はルラ氏を24〜27日の日程で国賓として招くことを2月に閣議決定した。滞在中、皇居での歓迎行事、天皇、皇后両陛下との会見、宮中晩さん会、石破茂首相との会談などが行われる。
国賓は国王や大統領ら国家元首が対象で、予算などの関係から1年間に1〜2件程度に限られる。宿泊代や国内の移動費、食費などの必要経費は原則、日本政府が負担する。
前回のトランプ氏の国賓来日の際、安倍晋三首相(当時)はゴルフや大相撲観戦などの厚遇でもてなした。安倍政権はその後、中国の習近平国家主席の国賓来日も予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて延期を決めた。