鈴鹿央士インタビュー:これからもずっと、自分の人生のどこかに『ドラえもん』がある

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2025年03月22日 08:30  ORICON NEWS

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『ドラえもん』(撮影:山崎美津留※崎=たつさき) (C)ORICON NewS inc.
 『映画ドラえもん』シリーズは、2025年で記念すべき45周年。公開中の『映画ドラえもん のび太の絵世界物語(えせかいものがたり)』は、シリーズの44作目となる。「ドラえもん」は、なぜ世代を超えて愛されるのか。本作にゲスト声優として参加した鈴鹿央士に聞いた。

【動画】メイン声優5人で行きたい場所でまさかのプチ喧嘩

 今回の『映画ドラえもん』は、ドラえもんたちがひみつ道具“はいりこみライト”を使い、絵の中へ飛び込んだ先に広がる壮大な中世ヨーロッパの世界で大冒険を繰り広げまる物語。ドラえもんたちは絵の中で出会った不思議な少女・クレアの頼みでアートリア公国を目指すが、その世界にはアートリアブルーという幻の宝石がどこかに眠っているらしい。絵の中で出会う仲間たちとともに、ドラえもんとのび太たちが幻の宝石をめぐり強大な敵に立ち向かう、完全オリジナルストーリー。鈴鹿は、謎多き美術商人・パルを演じる。

――ついに公開を迎えましたが、今の率直な気持ちは?

【鈴鹿央士(以下、鈴鹿)】決まったときはすごくうれしかったのと同時に、「大丈夫かな」という不安もありました。こうして公開を迎え、周りの方から「すごくいい映画だった」と言ってもらえると、本当にうれしいですね。45周年の記念作品でもあるので、なるべく多くの人に観てもらいたいですし、スケールの大きい作品になっているので、その魅力をたくさんの人に届けたいと思っています。

――笑いあり、迫力のアクションあり、しずかちゃんの大活躍もありましたね。のび太が描いた絵の世界も素敵でした。

【鈴鹿】『ドラえもん』の映画って、毎回心に残る言葉やメッセージがあるじゃないですか。今回もそういった要素がしっかり詰まっていて、すごくいいなと思いました。子どもが観て楽しめる要素がたくさんあるだけでなく、大人が観ても心に響くメッセージが込められています。20代の僕も、そして30代、40代の親世代の方が観ても感じるものがあると思うんです。

■敵か味方か――難しかったパルの演技

――鈴鹿さんが演じた「パル」は、敵か味方かわからない謎めいたキャラクターでしたね。アニメーションの声優は大変だったのでは?

【鈴鹿】そうなんです。パルの行動一つ一つに意味があって、セリフにはないけれど、息づかいや目線の強弱で感情を表現しなければならないシーンが多かったんです。「ちょっとにらむ感じのときは、息を足してみましょう」と言われたり、逆にあわあわした演技をしすぎると怪しくなりすぎてしまったり…。そのバランスを取るのがとても難しかったです。

――アニメーション作品の声優は2022年『夏へのトンネル、さよならの出口』以来、2回目ですね。

【鈴鹿】前回は『映画ドラえもん』とはジャンルの異なる作品で、僕の役もローテンションなキャラクターだったんです。ほぼ普段のまま演じていたんですが、今回は『ドラえもん』の世界観に入り込む必要があって、「どうしよう」と悩みました。監督からは「もっと大げさにやってください!」と何度も言われました。普段の演技とは違う表現が求められるので、「どうやったら“大げさ”にできるだろう」と考えながら取り組みました。

■のび太に似てる? ハリー・ポッターに似てる?

――中学・高校時代に「のび太に似ている」と言われたことあるそうですが、本当ですか?

【鈴鹿】そうなんです(笑)。僕、眼鏡をかけていた時期があって、「のび太くんみたいだね」とよく言われていました。でも、同時に「ハリー・ポッターに似てる」とも言われていたんです。たしかに、のび太くんもハリー・ポッターも丸い眼鏡なので、ちょっと雰囲気が似ていたのかもしれません。今でもたまに言われることがあります(笑)。

――どちらも世界的人気を誇るキャラクターですね。

【鈴鹿】恐縮です(笑)。

――『ドラえもん』のキャラクターの中で、一番好きなのは?

【鈴鹿】みんな好きですが、僕はお風呂や温泉が好きなので、一人選ぶならしずかちゃんですね(笑)。話が合いそうです。それに、しずかちゃんって普段は優しくてかわいらしいけど、映画になると「いざ!」というときに頼れるんですよね。そんなかっこいい一面がすごく魅力的で、「自分もそうでありたいな」と思います。今回の映画でも、しずかちゃんが要所要所で活躍します。しずかちゃんファンの方も多いと思いますので、見逃し厳禁です。

■世代を超えて愛される『ドラえもん』の魅力

――『映画ドラえもん』は今年で45周年。世代を超えて愛されています。その理由は何だと思いますか?

【鈴鹿】僕のデビュー作の撮影中に、あるスタッフさんに言われたことがあるんです。「映画には100人くらいの人間が関わるけど、全員が『この作品を良いものにしたい』という気持ちを持っていると、それが映像に映るんだよ」って。その言葉がすごく印象的で、以来ずっとそう思っています。

 『ドラえもん』も同じで、藤子・F・不二雄先生をはじめ、アニメ制作に携わる方々の作品への愛が詰まっているからこそ、観る人の心に響くんじゃないかと思います。今のクリエイターたちも、子どもの頃に『ドラえもん』を観て育ち、「関わりたい!」と思って制作に携わっている方も多いのではないでしょうか。そういう作り手の思いがつながって、長年愛され続けているのかなと感じます。

――映画シリーズの中で、特に好きな作品はありますか?

【鈴鹿】『のび太の恐竜2006』です。映画館で初めて泣いた作品でした。親と一緒に観ていたんですが、「映画を観て泣く」というのが初めての経験で、すごく記憶に残っています。

――鈴鹿さんにとって、『ドラえもん』とは?

【鈴鹿】子どもの頃は毎週のように観ていたし、学校の図書館にも漫画があったので、本当に身近な存在でした。大人になって改めて観ると、子どもの頃には気づけなかったメッセージがたくさんあるんです。これからもずっと、自分の人生のどこかに『ドラえもん』があると思いますし、将来、子どもができたら、ぜひ一緒に観たいなと思っています。

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