『殺した夫が帰ってきました』ドラマ化決定! 山下美月が“殺した夫”にほんろうされる

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2025年04月24日 09:10  クランクイン!

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連続ドラマW‐30『殺した夫が帰ってきました』主演の山下美月 (C)桜井美奈/小学館(C)2025 WOWOW/FCC
 山下美月が、連続ドラマW-30『殺した夫が帰ってきました』(WOWOW)に主演することが決定した。7月に放送・配信される。

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 DV夫を殺した妻。やっと手に入れた平凡な日常を過ごす中、殺したはずの夫が突然目の前に現れて…。本作は、そんなにわかには信じがたい出来事を機に、主人公と“殺した夫”の過去の罪と愛が交錯する衝撃のサスペンスミステリーだ。

 原作は、2021年に小学館より刊行された桜井美奈の同名小説。桜井は第19回電撃小説大賞を受賞し作家デビュー後、『私が先生を殺した』『私、死体と結婚します』など、鮮烈なタイトルと練りに練られた作品性でたびたび話題を呼び、コミカライズされた著書『塀の中の美容室』(漫画:小日向まるこ/小学館 ビッグコミックススペシャル)が第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門にて優秀賞を受賞するなど勢いに乗る注目の気鋭作家だ。桜井の作品がドラマ化されるのは、本作が初となる。

 アパレル会社でデザイナーを志す茉菜は、入社して1年半、アシスタントとして真面目に努力を重ね、念願のデザイナーデビューも射程圏内におさめて希望に胸を躍らせる若手社員。 しかしその裏で茉菜は、誰にも言えないある秘密を抱えていた。日常的に暴力をふるう夫をある出来事を機に殺害し、過去を隠して平穏な暮らしを手に入れていたのだ。

 そんな茉菜の目の前に突然、殺したはずの夫が記憶をなくした状態で現れ、あろうことか共同生活を送ることに…。夫はなぜ生きていたのか、そしてなぜ今茉菜の前に現れたのか。“殺した夫”とともに過ごすうち、かつて知ることのなかった夫の温かな一面に触れる茉菜。しかしその末に明らかとなるのは、誰もが予想だにしない、衝撃の真実だった。

 脚本は『イチケイのカラス』シリーズ、『ブルーモーメント』など数々の話題作を手掛けてきた浜田秀哉と、『ライオンの隠れ家』などで注目を集める若手実力派の一戸慶乃。監督は『オールドファッションカップケーキ』や映画『東京遭難』を筆頭にヒット・メーカーとして知られる加藤綾佳が手掛ける。

 主人公・鈴倉茉菜(すずくら・まな)を演じるのは、アイドルグループ・乃木坂46を昨年卒業後、俳優として途切れることなく超話題作に出演し続ける山下美月。WOWOW連続ドラマ初出演にして初主演、さらに初の連続ドラマ単独主演と“初”づくしの中、夫を殺し、その事実を隠しながら生きる女性というセンセーショナルな難役に挑む。

 山下は「観てくださる方それぞれの受け取り方があると思います。茉菜の味方になってほしいというわけではなく、この作品を通して自分がこの世に存在しているという認識が、より濃くなるような作品になってほしいです。闇の中にある光をぜひこの作品から見つけていただけますと幸いです」とコメントを寄せた。

 さらに、茉菜が“殺した夫”を演じるキャストは近日発表。茉菜、そして視聴者を大いに翻弄する重要なキャラクターを演じるスペシャルなキャストにも注目だ。

 連続ドラマW‐30『殺した夫が帰ってきました』(全6話)は、7月よりWOWOWにて放送・配信。

※山下美月、原作・桜井美奈、加藤綾佳監督のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■鈴倉茉菜役:主演・山下美月

――WOWOWドラマ初出演で初主演、連続ドラマ初単独主演となります。オファーを受けた際のお気持ちをお聞かせください。

 WOWOWのドラマ作品は、とても丁寧に作られている印象で、初出演することができてとてもうれしかったです。頼りない主演だったと思いますが、自分の未熟さをスタッフの皆様が映像を通して素敵に活かしてくださったと感じております。

――原作・ドラマの脚本を読んでの感想をお聞かせください。

 原作を読ませていただいた時は、二転三転する展開に静かに感情を揺さぶられつつ、これを希望と呼ぶのか絶望と呼ぶのか? 考え続けていました。ドラマは全6話で、より展開が分かりやすく進んでいくので、毎話登場人物たちの印象が変わっていくと思います。

――“夫を殺した”という壮絶な秘密を抱えているヒロイン・茉菜をどんな人物だととらえていますか。また、演じる上で心掛けたこと、難しかったこと、悩んだことなどがあれば教えてください。

 SOSを出せない人間」だと思っています。監督に現場やモノローグ収録でよく言われたのが、“感情をなるべく出さないでほしい”ということでした。茉菜はストーカーに襲われた時ですら、大きな声で助けを求めることが出来ません。一度も泣き喚いたり、叫んで取り乱したりしないんです。ただ、生きているだけ。人生をつまらないと思っている訳ではなく、自分のような人間が存在していてはいけないと信じているからです。幼い頃から常に諦め続けなければいけない道を歩んできたが故の、哀しさだと思います。

――過酷な撮影も多かったと思いますが、印象的な撮影時のエピソードを教えてください。

 このまま息ができなくなってしまうのではないかと思うほど、寒さが厳しい日に泥の上に這いつくばっていた時は、意識が遠のいていくのがすごくリアルでした。最後の大事なシーンの時に、あまりに風が強くてほぼ声が聞こえない状態でやっていたのも、印象深いです。

――視聴者の皆様、楽しみにされているファンの皆様へメッセージをお願いします。

 観てくださる方それぞれの受け取り方があると思います。茉菜の味方になってほしいというわけではなく、この作品を通して自分がこの世に存在しているという認識が、より濃くなるような作品になってほしいです。闇の中にある光をぜひこの作品から見つけていただけますと幸いです。

■原作・桜井美奈

 映像化のお話をいただいたとき、文字だから表現できたと思っていた物語が映像でどう再現されるのか、正直なところ不安と期待が入りまじった気持ちでした。しかし脚本を読んだ今、その不安は楽しみに変わりました。主役の『鈴倉茉菜』は、「これでもか!」と思うほどの苦境に追い込まれます。それでも、前へ進もうとする彼女には、芯の強さを感じさせる方に演じていただきたいと思っていました。主演の山下美月さんには、以前ドラマで拝見した際からその芯の強さを感じており、茉菜の持つ弱さと強さの両面を見事に表現してくださると確信しています。彼女が演じる茉菜に、大きな期待を抱いています。

■監督・加藤綾佳

 最初に原作を開いた際、時間を忘れて一気読みするほどストーリーに引き込まれました。最後のページを閉じ、イチ読者として余韻に浸ってから数分後、ふと我に返り、この作品のメガホンを私がとるのか…、と気合いと緊張が入り混じった気持ちになったことを今でも覚えています。

 常に張り詰め続ける緊迫感やいくつもの予想外の展開をいかにして描いていくか。脚本をいただいてから完成を迎えるまでひたすら考え続ける毎日でしたが、自身と同じくらい熱量を込めて茉菜を演じ切ってくださった山下美月さんと共に、作りあげることができたかなと思っています。

 ぜひ、お楽しみいただけますと幸いです。
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