公明党本部=2022年6月、東京都新宿区 公明党は24日の中央幹事会で、夏の参院選に向けて自民党が公認した選挙区候補の第5次推薦を決めた。いずれも現職の岩本剛人(北海道)、宮本周司(石川)、西田昌司(京都)、堀井巌(奈良)各氏。岩本氏を除く3人は旧安倍派の裏金事件に絡み、政治資金収支報告書の不記載が発覚した。公明が参院選で「裏金」候補に推薦を出すのは初めて。
昨秋の衆院選で公明は公示前から8議席減らす敗北を喫し、自民が事件を踏まえて非公認とした一部議員を推薦したことが一因とされた。今回、推薦に踏み切ったのは、与党内の結束を重視したためとみられる。
中央幹事会後、河西宏一選対副委員長は3人の推薦について「公明の党員・支持者に対し、問題に関する十分な説明、再発防止の強い意志表明がなされた」と記者団に説明した。自公は2月に参院選協力の合意文書を交わし、裏金関係議員を推薦する条件として、公明党員らへの説明責任を果たすことなどを挙げていた。