[写真]=Getty Images ボーンマスは25日、ホームスタジアム『ヴァイタリティー・スタジアム』の所有権を買い戻したと発表した。
ボーンマスは1910年から同スタジアムを本拠地としている。しかし、3部に所属していた2005年12月、同クラブは財政難を理由に、セール・アンド・リースバック(所有する物件を売却したあと、同物件の賃貸契約を締結)でロンドンの不動産会社『Structadene』にスタジアムを売却していた。
同クラブはその後に4部まで降格したものの、2008−09シーズンは勝ち点「17」はく奪処分を受けながらも残留を達成してプロリーグに踏みとどまる。すると数年で2部まで駆け上がり、2015年にクラブ史上初となるプレミアリーグ昇格を果たした。トップリーグでは残留争いが定位置となり、2020−21シーズンから2部に逆戻りしたものの、2年で返り咲きに成功。今季は上位争いに絡み、一時は欧州カップ戦の出場圏内に入るなど、クラブとして着実に成長を遂げている。
20年ぶりに本拠地の所有権を買い戻したことにより、ボーンマスは「クラブがスタジアムを所有することで、スタジアムの歴史を保存し、将来の改修や改良の道筋を計画する上で最適な立場に立つことができる」と説明。また、ボーンマスのビル・フォーリー会長はクラブ公式サイトを通じて次のようにコメントした。
「この買収は、AFCボーンマスとブラックナイト・フットボールクラブ(※ボーンマスのオーナー会社)の継続的な野望を追求する上で、戦略的かつ論理的なステップです。私たちは、増え続けるファンをより多く受け入れることがクラブの目標に不可欠であることを認識しており、今回の所有権移転によって、今後あらゆる選択肢を追求することができるようになります。私たちは、スタジアムを管理し、クラブとともに本来の本拠地に戻すために私たちと協力してくれた『Structadene』に感謝しています」
『ヴァイタリティー・スタジアム』の収容人数は、現在のプレミアリーグで最も少ない「1万1286人」だ。フォーリー会長は先月、2年半以内にスタジアムを「2万席」まで拡張し、「2万3000席」への増員も視野に入れていることを明かしていた。