<陸上:木南道孝記念>◇11日◇大阪・ヤンマースタジアム長居◇女子走り幅跳び決勝
日本記録保持者で24年パリオリンピック(五輪)代表の秦澄美鈴(すみれ、29=住友電工)が、6メートル47(向かい風0・7メートル)で2連覇を飾った。
6メートル40で制した4月の兵庫リレーカーニバルと比較し「前回よりも(助走の)スピードは上がっているんじゃないかな」と振り返った。
22年世界選手権から3年連続で世界大会に出場。昨夏のパリでは五輪初出場を果たしたが、いずれも予選敗退となり、決勝には届かなかった。「世界大会はやっぱり緊張する」と、大舞台で力を発揮する難しさを痛感してきた。
9月に世界選手権東京大会を控える今季。飛躍を期すべく、助走スピードのアップに着手している。「そもそも足が遅い。絶対値、最高値を上げておけば、コントロールしながらでももうちょっと速いスピードが出せる。ステップアップは絶対に必要。何も迷うことはなかった」と見直してきた。
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今は試行錯誤を繰り返している段階。この日は有効となった4本の試技全てで6メートル30を上回り「体の感覚は良い」と前向きに受け止めたが、会心のジャンプとはならなかった。踏み切り手前での減速など、課題も再認識。「まだ自分の感覚とは若干差がある」と省みた。
ただ、変化を恐れることはない。「お祈りしているだけではいけない。スピードは絶対に必要不可欠だと思うので、やっと取り組み始めることができたと思っている」。今季の目標は平均的に6メートル80を跳ぶこと。23年に6メートル97の日本記録を樹立したジャンパーが、新境地をひらこうとしている。【藤塚大輔】
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