
一般的なゲーミングPCといえば、20〜30万円程度が相場といった印象がありますが、今回紹介するのは軽く60万円を超えるモデルばかり。最上級のプロセッサーとグラフィック性能を提供するGPUを備え、しっかりAI機能などもサポート。ゲーミングだけでなく、クリエイティブな運用にも幅広く対応します。どれも最高の相棒になるであろうモデルばかりです。
ここでは、予算はともかくスペックが高いゲーミングPCが欲しい!――そんな人におすすめの今春に発売されたハイエンドのゲーミングPCをチェックしていきます。
●DELL「Alienware 18 Area-51 Gaming Notebook」
「Alienware 18 Area-51 Gaming Notebook」は、「DELL(デル)」のプレミアムゲーミングブランドである「Alienware Area-51(エイリアンウェア エリア51)」から約3年ぶりに発売されたゲーミングノートPCです。
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4月に発売され、価格は69万9800円〜(税込、以下同)。サイズは410(幅)×320(奥行き)×24.32〜30.5(高さ)mm、重さは最大4.34kgなので、基本的にはデスクでの据え置き利用が主になるでしょう。
プロセッサーには、インテル Coreシリーズ中でもパフォーマンスに特化した「Core Ultra HX(Core Ultra 275HX)」を搭載。GPUを「GeForce RTX 5080」以上にした場合には「TPP(Total Performance Power)」すなわち総合的なグラフィックス処理能力(TGP:Total Graphics Power)と、熱設計電力(TDP:Thermal Design Power)を組み合わせた最大値が、最大280Wになるとされています。
AAAタイトルで画質などを最大設定にした状態でも満足に遊べるモンスタースペックのマシンです。メモリはDDR5で32GBから、ストレージは1TB(NVMe M.2 PCIe Gen4 SSD)から選択できます。
当然、放熱機構も強力で、使用する銅の量を最大48%増やしていたり、新設計の「Cryo-Chamber構造」により底部からのエアフローにおいて空気量が最大37%、静音性が最大15%アップしているなど過去のモデルと比べた数値面での変化は大きめです。
ディスプレイは、18.0インチで2560×1600ピクセル。色域はDCI-P3対応で、輝度は500ニト、リフレッシュレートは300Hzに対応します。フレームワープ技術を使ったNVIDIAによる「Reflex 2」機能にも対応しており、マウス操作における数ミリ秒の入力遅延を短縮できることもポイントです。
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ポート類は、ほとんどが奥面に配置されているので、複数のケーブルを接続した状態でも、デスク上はすっきり保てます。側面にはフルサイズのSDカードスロットも備わっています。
●ASUS「ROG Strix SCAR 18 G835LW」
「ASUS(エイスース)」の「ROG Strix SCAR 18 G835LW」は、4月に発売された18インチのゲーミングノートPCです。
サイズは399(幅)×298(奥行き)×23.5〜32(高さ)mm、重さは約3.3kgで比較的軽量です。価格は66万9800円〜です。
プロセッサーにはインテルの「Core Ultra 9 275HX」を搭載。GPUには「GeForce RTX 5080 Laptop GPU」、または「GeForce RTX 5090 Laptop GPU」を搭載しています。
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メモリはDDR5で64GB、ストレージは2TB (PCI Express 4.0 ×4接続 NVMe/M.2)を備えています。最大W数は、CPUで55W(手動モードで調整すると25W追加可能)、GPUで最大175W、システム全体で最大255Wとなります。
先述の「Alienware 18 Area-51 Gaming Notebook」と比べると、トータルのW数は少し下がるものの、機動性やコストパフォーマンスの面では魅力的です。またカバーを外してSSDやRAMを交換しやすい構造にもなっていることもポイント。将来的にパソコンのカスタマイズを行いたい人は、こうした拡張性も抑えておきたいところです。
ディスプレイは18.0インチのワイドTFTカラー液晶で、mini LEDが採用されています。解像度は2560×1600ピクセル、リフレッシュレート240Hzという構成です。色域はDCI-P3を100%カバーし、ピーク輝度は1200ニトに対応します。
●MSI「Titan 18 HX Dragon Edition Norse Myth A2XW」
「MSI(エムエスアイ)」の「Titan 18 HX Dragon Edition Norse Myth A2XW」は、4月上旬から順次発売されているモデル。こちらも18インチのゲーミングノートPCで、北欧神話にインスパイアされた「Dragon Edition」の展開は約4年ぶりとなります。
サイズは404(幅)×307.5(奥行き)×32.05(高さ)mm、重さは約3.6kgです。
プロセッサーにインテル のCore Ultra 200HX シリーズだけでなく「AMD Ryzen 9 9955HX3D」を搭載するモデルを選択できることもポイントです。
GPUには「GeForce RTX 5090 Laptop GPU」をはじめとするGeForce RTX 50 シリーズ Laptop GPUが採用されています。「Core Ultra 9 285HX(95W)」と「GeForce RTX 5090 Laptop GPU(Dynamic Boost 2.0有効時175W)」を搭載したモデルのトータルパワーは270Wです。
メモリはDDR5で96GB(48GB×2)、ストレージは2TB(M.2 NVMe PCI-e Gen5)×1 + 2TB(M.2 NVMe PCI-e Gen4)という、とんでもない構成です。
ディスプレイは3840×2400ピクセルの4K解像度で、Mini LEDを搭載。色域はDCI-P3相当で、輝度は1000ニトでコントラスト比2,000,000:1、リフレッシュレートは120Hzという構成です。
キーボードの一部のキーに、メカニカルスイッチが採用されており、高い耐久性を兼ね備えていることも注目ポイントです。
MSI Storeでの価格はなんと107万9800円(執筆時点では入荷待ち状態)。ロマンが詰まったモデルです。ちなみに「Dragon」エディションだけでなく、ほかのシリーズモデルも展開されているので、気になる人は合わせてチェックしてみるとよいでしょう。