金原ひとみ原作『ミーツ・ザ・ワールド』映画化決定! 主演は杉咲花、10.24公開 超特報も到着

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2025年05月16日 09:10  クランクイン!

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映画『ミーツ・ザ・ワールド』第一弾ティザービジュアル (C)金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
 芥川賞作家・金原ひとみの第35回柴田錬三郎賞受賞作を、主演に杉咲花を迎えて映画化した松居大悟監督最新作『ミーツ・ザ・ワールド』が、10月24日より公開されることが決定。超特報、第一弾ティザービジュアルが解禁された。

【動画】杉咲花主演『ミーツ・ザ・ワールド』超特報

 本作は、歌舞伎町を舞台に、擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」をこよなく愛するも自分のことは好きになれない27歳の主人公の新たな世界の出会いを描く、現代版“不思議の国のアリス”。

 原作は、第35回柴田錬三郎賞を受賞した金原ひとみの同名小説。金原にとって自著の映画化は、第130回芥川賞を受賞したデビュー作『蛇にピアス』以来、17年ぶりとなる。本作の鑑賞後「エンドロールで自分の名前が流れてきたのを見て、そうか自分が書いたんだ、とびっくりするほどのめり込んで観ました。それぞれに思いを託し、言葉で編み上げたキャラクターたち、行き場のない思いを拾い集めて紡いだストーリー、祈りを込めたラストシーンが、松居さんの斬新な演出と、素晴らしいキャストによって新たな作品に昇華していました」と感想を語り、「同じ世界に生きられない人を愛してしまった全ての人に、この物語が届きますように」と願いを込めた。

 監督を務めるのは、若者から圧倒的な支持を得る松居大悟。これまで『くれなずめ』『ちょっと思い出しただけ』などで青春という一瞬の輝きを描いてきた松居監督は、本作について「今回初めて、『生きること』についての映画に挑みたいと思いました」とコメント。撮影は本作の舞台である歌舞伎町で敢行し、この街で生きる人々の居場所をスクリーンに焼き付けた。

 「この物語の主人公である会社員の由嘉里は、大好きな擬人化焼肉漫画で、推しのマイナーキャラをカップリングして妄想することが心の支えで。映画を作る中で唯一確かだったのは、誰かや何かを、推す、眩しさです。信じる気持ちは眩しくて、狂気を孕んでいて、狭いからこそ光は眩しい。由嘉里を演じる杉咲花さんと、長い時間をかけて魂を込めて、この作品に挑みました」と制作への思いを語った。

 主人公の由嘉里を演じるのは、映画『52ヘルツのクジラたち』『片思い世界』やドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)など主演作が続き、演技力に定評のある杉咲花。擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」に全力で愛を注ぐも、自分のことは好きになれず、仕事と趣味だけで生きていくことへの不安と焦りを感じる主人公を等身大で体現する。

 脚本段階から携わり、作品に対して真摯に向き合った杉咲は「自分も誰かにとっての他者。そこに引かれた線のただただ寂しいとき、この映画を利用してほしいです。孤独をむしゃむしゃ噛み砕くふつつかな心意気が、疲れてしまった誰かの血肉になってくれたらと心を込めました。ご期待ください」とメッセージを寄せた。

 超特報は、不安そうな表情の由嘉里が歌舞伎町に導かれるように足を踏み入れるカットからはじまり、その街の息遣いが聞こえてくるような映像が映し出されていく。合間には由嘉里が推すキャラクターの笑い声と「新しい世界に連れてってあげるからさ」というナレーションが挟み込まれ、由嘉里にとってこれまで無縁だった世界でどのような出会いがあるのか気になると同時に、歌舞伎町×アニメという未だかつてない組み合わせなど独自の世界観も垣間見え、本編への期待が高まる特報に仕上がった。

 第一弾ティザービジュアルは、由嘉里(杉咲)がゴミの散乱した部屋で卑屈な表情を浮かべ、大好きな擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」のキャラクターのアクリルスタンドを眺める姿を切り取った、幻想的でスタイリッシュなビジュアルとなっている。

 映画『ミーツ・ザ・ワールド』は、10月24日より全国公開。

 ※松居大悟監督のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■松居大悟(監督)

 どう生きるべきとか死ぬべきとか、見渡すと限りない善意も悪意も蔓延っていて、何を選択するにも途方に暮れてしまう。ラベルを貼って、ラベルを貼るなと追求して、ラベルを貼らないと生きていけない者もいて。「それでも生きるのは素晴らしい」なんてざっくりした肯定すら煩わしくて。

 今回初めて、『生きること』についての映画に挑みたいと思いました。この金原ひとみさんの原作や制作過程が、そうさせてくれました。この物語の主人公である会社員の由嘉里は、大好きな擬人化焼肉漫画で、推しのマイナーキャラをカップリングして妄想することが心の支えで。映画を作る中で唯一確かだったのは、誰かや何かを、推す、眩しさです。信じる気持ちは眩しくて、狂気を孕んでいて、狭いからこそ光は眩しい。

 由嘉里を演じる杉咲花さんと、長い時間をかけて魂を込めて、この作品に挑みました。なんだか怖い歌舞伎町が少し愛しくなりました。ちょっと長くなりましたが、ここで伝えたいことはひとつです!映画おたのしみに!
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