『ぶぶ漬けどうどす』京都里帰り上映会(左から)冨永昌敬監督、深川麻衣 俳優の深川麻衣、冨永昌敬監督が、このほど京都市内で行われた主演映画『ぶぶ漬けどうどす』(6月6日公開)京都里帰り上映会に登壇し、京都撮影の思い出を語った。
【動画】いるいる?…若葉竜也演じる個性的な関西人も登場 映画『ぶぶ漬けどうどす』予告編 “京都愛”が強すぎるため、この街のいちばんの理解者になろうとした主人公が、思いもよらず引き起こした大騒動を描くシニカルコメディー。「本音と建前」を器用に駆使する京都人と、東京から来た“ヨソさん”の攻防を面白おかしく描く。この日は“京都里帰り”となった。
深川は、450年続く老舗扇子店の長男と結婚したフリーライターのまどか役。京都に滞在した中で印象に残ったことを聞かれて「京都の電車は雰囲気が違った。東京ではスマホを触っていたり、うつむいている人が多い印象だけど、京都の電車に乗っている方はふんわりお話されたり、品があった」と振り返り、観客をうなずかせた。
一方、“ヨソさん”として感じた京都へのギャップについて、深川は「グルメの幅が広く、どんなお店もおいしい」と紹介。また、京言葉の「おおきに」を気に入り、「言い方によっていろいろあって、人によって元気に言う人もいれば、はんなり言う方もいて、すごく面白い」としみじみ。
撮影から1年半、企画の動きだしから6年をかけ、冨永監督は「京都の方に怒られるのは嫌だし、怒られてもしょうがないと思いながらも、そのあたりをしっかり勉強したくて京都に取材に行って、お話しを聞いたり、アドバイスをもらった」と感謝。その上で「京都の人は発想の独創性のレベルが違う」と言い、「実際に暮らす自分たちの京都と、記号としての京都を使い分けている」と発見を語った。
共演者をめぐるエピソードでは、若葉竜也の話題。若葉は、深川とは3度目の共演となり、冨永監督作品も3度目の出演で、まどかが出会う大学教授役。その“外見・話し方”が個性的な役柄について、冨永監督は「関西の文化人男性に対し、こんなイメージと偏見があった(笑)。実際にいる気もするし、若葉君に説明した時も“わかります”と言ってくれた」と暴露していた。
深川は「撮影から1年半を迎え、まず最初に京都の皆さまに見ていただけて、すごく嬉しく思う。どう受け取っていただくかドキドキしているけれど、偏見を描いているわけじゃなく、偏見を持っていたと気づく映画であり、色んな目線から見た面白さをクスッと笑ってほしい」と呼びかけた。
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