近所のローソンを徘徊していたら、セール品のワゴンで2種類の不思議な板ガムを発見しました。
チョコレート菓子の「CRUNKY(クランキー)」をイメージした「CRUNKYガム」と、強刺激でおなじみのガム「ブラックブラック」シリーズの1種「悶絶刺激 ブラックブラック」(以下、悶絶刺激ガム)です。明らかに変な味がする予感しかしないぞ……。
今回購入した2種類のガムは、どちらも昨年2024年に発売されたロッテの板ガム。調べてみたところ「CRUNKYガム」は7月、「悶絶刺激ガム」は12月に発売されていたようです。
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筆者が訪れた店舗での販売価格は、どちらも定価が税込137円。しかし今回はセール品ということで「CRUNKYガム」は30円引きの107円、「悶絶刺激ガム」は20円引きの117円で購入することができました。
「CRUNKYガム」も「悶絶刺激ガム」も、パッケージからしてかなりの癖がありそう。「悶絶刺激ガム」なんて昭和のホラー漫画のようなテイストです。
どちらから食べるかかなり悩みますが、まずはあと引く可能性が薄そうな「CRUNKYガム」の方から試してみることにします。
「CRUNKYガム」は、同じくロッテの人気チョコレート菓子「CRUNKY」をイメージしたガム。ザクザク感のあるあのチョコを、よりにもよってザクザクの対極にあるガムにしてしまったのです。
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パッケージを見ると本商品は、チョコレート味のガムに、パフ風のチップが仕込まれている様子。可能な限り「CRUNKY」に近づけようとする気概を感じます。
筆者個人としては、チョコレート菓子の中では「CRUNKY」が1、2を争うくらい好きです。やはりあのパフがもたらす食感と香ばしさは唯一無二だと思っています。果たしてそれがガムで再現できているのか……。
外袋を開けていくと、すでにかなり「CRUNKY」感のある匂いが漂ってきます。パフの香ばしさも健在で、匂いを嗅いだ瞬間に「あぁ……これはCRUNKYだ」と脳を騙せるほど。目を閉じて嗅いだら本当に分からないと思います。
中の袋も開けていくと、出てきたのは白っぽい粉をまとった茶色い板ガム。中を割ってみると、パッケージの通り、パフ風のチップが練り込まれているのが見えます。かなり分かりづらいですが、断面に白いつぶつぶが並んでいるのです。
期待半分恐れ半分でガムを口の中に入れてみると……お?おお?
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「CRUNKYガム」の味、かなりチョコです。噛むたびにじゅわっとチョコの味が染み出してきます。さらにパフの食感もあります。本家ほどザクザクとしてはおらず、カリッ、くらいの食感ですが、確かにガムではない食感があるのです。
そしてやっぱり驚く、というか頭が混乱してくるのが味。完全にチョコレートです。ガムっぽさは食感以外になく、全体として甘さ控えめなチョコの味になっています。「CRUNKY」らしい香ばしさも封じ込められていて、味だけならかなりチョコ。
ですが、やはりこれはガム。間違いなくガム。
食感はガムなのに、味はチョコ。自分は今ガムを食べているのか、チョコを食べているのか、本当にわからなくなってきます。
チョコとガムを一緒に食べると、ガムが口の中から消えてしまうことがよく知られています。これはチョコに含まれるココアバターの油脂がガムを溶かしてしまうために起こる現象です。
つまりガムとチョコが口の中で同時に存在することは、日常生活においてはまずありえないのです。相容れない関係なのです。この矛盾を「CRUNKYガム」は打ち破っています。
「CRUNKYガム」はチョコとガムを口の中で共存させてしまう、実に不思議なガムです。
美味しいとか美味しくないとかいう次元とは、まったく別のところにあるように感じました。手に入りづらいとは思いますが、1度食べてみて欲しい……!
続いて「悶絶刺激ガム」の方も食べてみます。
こちらはロッテ板ガムの人気フレーバー「ブラックブラック」の1種です。清涼感の強い辛口ミント味が特徴で、眠気覚ましにはぴったり。勉強中や仕事中など、さまざまな場面でお世話になってきました。
そんな「ブラックブラック」の辛さの、さらに上をいくのが、どうやらこの「悶絶刺激ガム」の模様。パッケージには小さく「とうがらし香料使用」と書かれていることからも、刺激の強さが伝わってきます。
外袋を開けると、鼻をつくのは強いミントの香り。しかしそこまで強烈な感じはしません。
匂いよりも気になったのが中袋のデザイン。本商品は赤と黒の2種類の中袋が用意されているのですが、どちらもかなり強烈なインパクトがあります。
赤の方は外袋と同じく「悶絶」する人の顔が書かれています。
そして黒の方には、これから食べる人の恐怖を煽るような文章。「周りに流されてはいけません。食べないという勇気ある決断を。」「今一度あなたに問いたい。本当に後悔しませんか?」など、食べるのを躊躇するような怖い言葉が並びます。まるでタバコのパッケージのよう。
ただ逆に、ここまで強い言葉を使うのは、かえって怪しい気もしてきます。本当はそんなに辛くないんでしょう?
そう思いながら中袋を開けます。出てきたのはオレンジ色の板ガム。「とうがらし香料」の気配を色に感じます。しかし赤いだけでこちらがビビると思ったら大間違い。
受けて立とうじゃないか、と強気で口に放り込みます。
最初のひと口は強めのミント味。ふーん、なーんだ。こんなもんか、と数回噛むと……あッッッッ!!!
辛っっっっっっっっっっ!!!
いきなり強烈な“辛さ”が舌に襲いかかってきました。これはミントの辛さではなく、ガチの辛さ。“ホット”の辛さです。唐辛子の味です。辛すぎてガムが噛めません。舌がピリピリします。ヤバい。悶絶刺激の名前は伊達じゃありません。「煽りすぎ笑 本当は辛くないんでしょ笑」とか思ってしまって申し訳ありません。本当に辛いです。
しかもこれの恐ろしいところは、唐辛子ガムではなくミントガムという点。ということは、そうです。喉と鼻にも来ます。
舌には唐辛子による辛さが襲いかかり、鼻と喉には強烈なミントの清涼感が襲いかかります。噛むだけ、息をするだけで口の中全部が辛いです。口がとりうる行動のすべてが辛味を誘発します。逃げ場がありません。なんだこれ。
10回くらいしか噛んでないのですが、もう吐き出したいです。舌が焼けそう。ひー。
あまりに辛いので水を飲んでみましたが……失敗でした。水は確かに舌の上に広がる唐辛子の辛さには効くのですが、喉を襲うミントの辛さには逆効果。かえって清涼感が増してしまい、口の中の地獄が延長戦に突入します。
想定をはるかに上回る辛さに悶絶した筆者ですが、この辛さなら眠気覚ましにはピッタリ。というよりももはや、噛む気付け薬です。
今回のガムは2種類とも発売開始から時間が経っているため、今から入手するのは困難かもしれませんが、もし見かけたらぜひ挑戦してみてください。
特に「悶絶刺激ガム」の方は本当に悶絶するので、覚悟してください。
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025052009.html
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