
【写真】悲しみに暮れる蘭子(河合優実)
豪(細田佳央太)の戦死の知らせに、悲嘆する朝田家。皆が口々に“豪は立派だ”と言う中、彼と結婚を誓い合った蘭子はただ押し黙る。その翌日、朝田家では豪の葬儀が営まれる。焼香に来た子どもたちが、いつかお国のために立派にご奉公したいと言うと、蘭子はいたたまれず出て行ってしまう。蘭子は豪がかつて仕事をしていた石置き場にたたずむと、出征を控えた彼との思い出がよみがえってくる。
心配して駆け付けたのぶに、蘭子は「どこが…立派ながで?」と聞き「うちは悔しゅうてたまらん」と告げる。一方のぶは「豪ちゃんは、蘭子やうちの家族やこの国の人らあのために、命をかけて戦うたがや」と優しく語りかける。
のぶは豪の戦死を誇りに思うべきだと伝えると、蘭子は「お姉ちゃん、本気でそう思うちゅうがかえ?」と迫り「男の子は兵隊になって、戦争に行きなさい。命を惜しまず戦いなさい。豪ちゃんみたいに名誉の戦死をしなさい。戦死したらみんなで立派やと言いましょうって?」と投げかける。
真剣な表情で頷くのぶに、蘭子は込み上げる怒りと悲しみが抑えきれなくなり「そんなのうそっぱちや! みんなうそっぱちや!」と絶叫。悲しみに暮れる蘭子を目の当たりにしたのぶは、ただ黙って涙を流すのだった。
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