日本ダービー2025に出走予定のミュージアムマイル(撮影:下野雄規) シーザリオのオークス制覇から今年で20年となる。GI馬であり、種牡馬でもあるエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアの母としても知られる名牝。今年の日本ダービーには3頭の産駒=シーザリオの孫が大挙出走するので紹介したい。
まずはエピファネイア産駒だ。自身は13年の日本ダービーでキズナの2着。その無念を晴らすように昨年、産駒のダノンデサイルがシーザリオの血を引く馬として初の日本ダービー馬となった。今年はジョバンニ(牡3、栗東・杉山晴紀厩舎)がエントリー。6戦して2勝、2着3回の堅実派。唯一着外の皐月賞にしても、道中で大きな不利がありながら0秒4差の4着だから、評価を落とす必要はない。立ち回り一つでチャンスがあるだろう。
続いてはリオンディーズ産駒だ。自身は16年に5着。今年は皐月賞馬のミュージアムマイル(牡3、栗東・高柳大輔厩舎)が、22年に16着だったジャスティンロック以来、2頭目の産駒出走となる。前走で手綱をとったモレイラ騎手は乗れないが、代打がレーン騎手なら心強い限り。2400mを克服しての戴冠を期待したい。
最後はサートゥルナーリア産駒だ。現3歳がファーストクロップだが、いきなりの2頭出しだから凄い。ショウヘイ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)は京都新聞杯で重賞初制覇。春を迎えての成長が著しく、ルメール騎手との初コンビで頂点を狙う。もう1頭は毎日杯覇者のファンダム(牡3、美浦・辻哲英厩舎)だ。父の産駒らしく加速力が秀逸で、毎日杯の上がり3Fは32秒5だから驚異的。一気に600mの距離延長となる点は課題だが、極端な瞬発力勝負になればチャンスが膨らみそうだ。
シーザリオの孫が連覇、そして初のワンツーフィニッシュを果たすのか。そういった視点でも楽しめる日本ダービーとなる。