熊本豪雨の被災地が舞台『囁きの河』予告編解禁 三浦浩一、篠崎彩奈らコメントも到着

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2025年05月23日 10:10  クランクイン!

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映画『囁きの河』本ポスター (C)Misty Film
 中原丈雄が主演する映画『囁きの河』より、予告編、場面写真と、三浦浩一、篠崎彩奈、不破万作、宮崎美子のコメントが解禁された。

【動画】変わり果てた故郷に戻った一人の男は、失われた過去と現実に向き合う――『囁きの河』本予告

 本作は、令和2年7月豪雨の被災地を舞台に、失くした居場所を自分で取り戻すまでを描く。

 2004年から熊本県のグリーン・ツーリズムに尽力してきた青木辰司(東洋大学名誉教授)がエグゼクティブ・プロデューサーを、連続テレビ小説『おしん』の大木一史が監督を務めた本作。いまだ災害の爪痕が残る現地での取材を重ねながら復興の歩みを見つめ、その土地で生きる人々の希望と再生を自然の力と併せて描いた。

 主人公の孝之を演じた中原丈雄は熊本県人吉市出身。故郷を背負う覚悟とともに、寡黙で無骨な男の秘めた熱情を生き様で語った。地元の老舗旅館の営業再開を目指す女将(おかみ)には清水美砂、その夫に三浦浩一、孝之の息子に渡辺裕太、文則の元同級生に元AKB48の篠崎彩奈。また、孝之の隣人である夫婦を不破万作と宮崎美子が演じている。

 三浦浩一は、「球磨川の流れを見ながら孝之が中学生だった頃の話しをした時、唯一宏一の顔がほころんだ。3人はそれぞれ何処に向かうのだろう。是非劇場でご覧ください」と呼びかける。篠崎彩奈は、「熊本県は初めて行かせていただきましたが、美味しいお酒と食べ物、温泉もたくさんあってとっても幸せな撮影期間でした!」と振り返った。

 不破万作は演じる役柄について「米農家の直彦は、自然相手に生きていて、球磨川の洪水を何度か経験してきたと思う。しかし、その洪水を防ぐために遊水池を造り、水の調節をはかる計画が持ち上がった。そうなれば自分の土地を失うことになるだろう。彼は国から立ち退きの打診があるまでは、かたくなに米を作り続けるだろう。こういう実直な人物は好きなので、自然にやれたと思う」とし、宮崎美子は「2020年7月3日、私は偶然人吉を訪れていました。あのくま川鉄道で赤い鉄橋を渡り人吉駅に到着した最後の乗客の一人です。その後再訪した折りにお会いした多くの方が、球磨川のことを決して悪く言わないことに強い感銘を受けました」と経験を踏まえて語った。

 映画『囁きの河』は、6月27日より熊本県の熊本ピカデリーにて先行公開、7月11日より全国順次公開。

※コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

【山科宏一役:三浦浩一】

球磨川のほとりで代々旅館を営む主人・宏一を演じた。とてつもない豪雨の中、父親が目の前で濁流にのみ込まれた。恐怖と深い悲しみで心を閉ざし妻とも話さなくなった。涙も枯れ果てた宏一をほぼ無表情で演じる場面が多かった。土の塊を放り上げ、角材をノックバットにしてひたすら打つ! 土の塊が破裂する。久しぶりに故郷に帰った幼馴染み孝之を演じる中原丈雄さんとの会話は、不思議なくらい懐かしさを感じた。清水美砂さん演じる妻・雪子には、優しさと明るさ芯の強さを感じた。彼女の存在にきっと宏一は救われた。球磨川の流れを見ながら孝之が中学生だった頃の話しをした時、唯一宏一の顔がほころんだ。三人はそれぞれ何処に向かうのだろう。
是非劇場でご覧ください。

【中川樹里役:篠崎彩奈】

樹里は東京で生活していて、地元に帰ってきて被害の大きさを初めて目の当たりにします。少しでも力になりたいという気持ちが強く、芯の強い役柄だと思います。

渡辺裕太さんとは初めての共演でしたが、文則の不器用で優しい空気感を渡辺さん自身も纏っていて、樹里として生きやすかったです。

文則にとって樹里との再会は大切な場面だと思うので大切に演じました。

熊本県は初めて行かせていただきましたが、美味しいお酒と食べ物、温泉もたくさんあってとっても幸せな撮影期間でした!
ぜひ、劇場でご覧ください。

【横谷直彦役:不破万作】

米農家の直彦は、自然相手に生きていて、球磨川の洪水を何度か経験してきたと思う。しかし、その洪水を防ぐために遊水池を造り、水の調節をはかる計画が持ち上がった。そうなれば自分の土地を失うことになるだろう。彼は国から立ち退きの打診があるまでは、かたくなに米を作り続けるだろう。こういう実直な人物は好きなので、自然にやれたと思う。また女房役の宮崎美子さんも、主役の中原丈雄さんも楽しそうに演じられていました。この直彦に、はたして河は何をささやいていたのか、どうぞ劇場でご覧ください。

【横谷さとみ役:宮崎美子】

2020年7月3日、私は偶然人吉を訪れていました。あのくま川鉄道で赤い鉄橋を渡り人吉駅に到着した最後の乗客の一人です。

その後再訪した折りにお会いした多くの方が、球磨川のことを決して悪く言わないことに強い感銘を受けました。私の演じたさとみも、痛みよりずっと恵みを与えてくれた川だから、またここで暮らすのは当たり前だと考えているのだと思います。

明るく飾らない自然体の不破さんと寡黙で微笑みが雄弁な中原さんとのやりとりは、お互いへの信頼がにじむ心なごむものでした。

皆様にもぜひ劇場で、川と共にある暮らしの息づかいを感じていただければと思います。 
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