【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、本音レビューをします。
今回ピックアップするのは、『ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング』（2025年5月23日公開）です。前作『ミッション：インポッシブル／デッドレコニングPART ONE』が大傑作だったので、楽しみにしていました。試写会で鑑賞しましたが、トム・クルーズさんの体の張り方がハンパなかったです。
では、物語から。
【物語】
前作の冒頭でロシアの潜水艦が自爆したのは恐ろしいAI “エンティティ” の暴走によるものでした。そしてその潜水艦の中にはエンティティを打ち負かす唯一の武器が搭載されていたのです。
2つの鍵を手に入れたイーサン（トム・クルーズさん）ですが、その鍵を狙う宿敵ガブリエル（イーライ・モラレスさん）とのバトルを繰り広げながら、人類に危機をもたらすエンティティを破壊すべく危機を乗り越えていくのですが……。
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【トム・クルーズの肉体を極限まで駆使したアクション】
本作でみんなが期待するのは、やはりハードなアクションシーンでしょう。トムがスタントマンを使わず、自らアクションに挑戦するのは有名で、ファンも「今度は何をやってくれるのか」と、彼のアクションを期待していると思います。
前作は、空港での追いかけっこから始まり、街中でのカーアクション、崖からバイクで飛び降りたり、電車を破壊したり、頭がクラクラするアクションを超スピーディに展開して最高のエンタメアクションを決めてくれました。そして今回は陸から離れて、海中と空中アクションがキモに。
潜水艦の中からの決死の脱出は見ているこちらが息苦しくなりましたし、小型飛行機にぶら下がっての空中アクションは「落ちたら確実に死んじゃうじゃん！」という超危険なアクション。
シリーズを重ねるごとに危険度が増していくのでトムクルーズのことを本気で心配になってしまうくらいです。
【共演者の本音「トムが死ぬところを見たくない」】
本作のクリストファー・マッカリー監督はこれらのシーンについて、
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「この映画で、トムは “飛行機の翼を上を歩きたい” といい、僕は “潜水艦のシーンを撮りたい” と言ったんだ」
と語っています。
言ったことを実現するのがトムとマッカリー監督のコンビ……ですが、イーサンの宿敵ガブリエルを演じたイーライ・モラレスさんは、
「飛行機のシーンは正直不安でしたよ。トムが落ちたらどうしよう、彼が死ぬところを見たくないと思っていました」
と。スタッフもキャストもヒヤヒヤだったんですね。見ているこちらもトムが無事なのはわかっていても、ドキドキの連続でしたからね、その気持ちわかります。
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※コメントは公式インタビューから抜粋
【日本語吹替版の方がわかりやすいかも】
見る前に注意してほしいのは、前作の完全な続編なので、必ず『ミッション：インポッシブル／デッドレコニング PART ONE』を見てから本作を鑑賞していただきたいということ。そして本音を言えば、登場人物が多く、エンティティをめぐる謎も話が複雑になっているので、アクションシーン以外は、状況や展開を説明するセリフが多いです。
Tom Cruise plays Ethan Hunt, Pom Klementieff plays Paris, Greg Tarzan Davis plays Degas, Simon Pegg plays Benji Dunn and Hayley Atwell plays Grace in Mission: Impossible – The Final Reckoning from Paramount Pictures and Skydance.
字幕だと追うのに必死になりますから、字幕が苦手な方は日本語吹替版で見た方がわかりやすいかもしれません。日本語吹替版で見てから、トムの声が聞ける字幕版を鑑賞するのも良き。
これまでのシリーズの振り返りシーンもあるので、懐かしさに胸熱になったりして、いろいろなお楽しみがいっぱいの『ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング』は、夏にピッタリのエンタテインメントの快作ですよ！
執筆：斎藤 香（c）Pouch
Photo：©2025 PARAMOUNT PICTURES.
『ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング』
2025年5月23日（金）より全国ロードショー
監督：クリストファー・マッカリー
出演：トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、ヴァネッサ・カービー、イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティエフ、マリエラ・ガリガ、ヘンリー・ツェニー、ホルト・マッキャラニー、ジャネット・マクティア、ニック・オファーマン、ハンナ・ワディンガム、アンジェラ・バセット、シェー・ウィガム、グレッグ・ターザン・デイヴィス、チャールズ・パーネル、フレデリック・シュミット
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