寺尾聰(78)の16年ぶりの主演映画「父と僕の終わらない歌」(小泉徳宏監督)初日舞台あいさつが23日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。
席上に、ディーン・フジオカ(44)が、金髪で現れた。フジオカは劇中で、松坂桃李(36)が演じた間宮雄太の恋人亮一を演じた。「ディーン・フジオカと申します。誰だ? と言われかねないと思って。すてきなメンバーと再会できると思って楽しみにしていたら、昨夜、寝られなくなって。普段、朝2時間、早く黒染めするのを忘れてきたら、こんなになった」と笑いながら事情を説明した。
フジオカは、16年のNHKドラマ「喧騒の街、静かな海」で親子を演じた寺尾を「オヤジ」と呼んでいる。「寺尾さんのこと、オヤジって読んでるんですけど、オヤジから電話がかかってきて『出てくれ。1日、あればいい。1曲、歌ってくれ』とラブコールをいただき。そんな、うれしいことはないと」と今回、直接、オファーを受けたと明かした。
フジオカが演じた亮一にとって、寺尾が演じた哲太は、恋人である雄太の父という役どころでもある。フジオカは「昔、親子の役をやらせていただいて、また再開できたら良いなと思って日々、精進してきた。寺尾さんから『これが、最後になるかも知れない』というふうに言われ『そんなこと、言わないでくれよ、オヤジ』と思いを伝えたく、この作品に参加しました」と語った。
◆「父と僕の終わらない歌」 間宮雄太(松坂桃李)は、幼なじみの志賀聡美(佐藤栞里)の結婚式に、父哲太(寺尾聰)の迎えの車が大幅に遅れ遅刻する。哲太は、式場ではいつも通りに陽気で大胆、自慢の歌声を響かせては妻の律子(松坂慶子)や新婦の聡美と新郎のダニエル(副島淳)らを魅了する一方、自宅の場所が思い出せないでいた。後日、専門医(佐藤浩市)を受診し、アルツハイマーと診断される。雄太は恋人の亮一(ディーン・フジオカ)の勧めで、両親を支えるために横須賀の実家で過ごすことになったが、哲太の行方が分からなくなってしまう。何とか父をつなぎとめたいと、愛した音楽を流すと、哲太は自分を取り戻し歌い始める。その姿を雄太はスマートフォンで撮影し、配信すると瞬く間に拡散され、CDデビューの話が舞い込む。プロの歌手になることは哲太の若き日の夢だった。
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 Nikkan Sports News. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。