第78回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを歩く齊藤京子 (C)KAZUKO WAKAYAMA 俳優・齊藤京子が、フランスで開催中の『第78回カンヌ国際映画祭』にて、レッドカーペットアライバルに出席。カンヌ・プレミア部門にて、自身が主演を務める映画『恋愛裁判』の世界最速となる公式上映が実施された。
【写真】第78回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを歩く齊藤京子 『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を受賞し、前作『LOVE LIFE』で第79回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出されるなど、世界中から注目される深田監督による最新作『恋愛裁判』。「元アイドルの女性に賠償命令」という新聞記事を目にした深田晃司監督がその内容から着想を得て、物語を作り上げ、構想から10年を経て結実した渾身の作品となっている。
本作のテーマとなっているのが日本独自の「アイドル文化」と、そこで暗黙の了解とされている“恋愛禁止ルール”。元・日向坂46でセンターを務めた経験を持つ齊藤が、映画初主演でアイドル役を演じる。
齊藤は白と黒のストライプが印象的なドレス姿でレッドカーペットに登場。海外では初のレッドカーペットアライバルとなり、緊張した面持ちを見せた齊藤だったが、多数の海外メディアからの呼びかけにも爽やかな笑顔で応じながら、レッドカーペットを颯爽と歩く。のちに「あっという間に終わってしまった」と振り返った。
「カンヌ・プレミア部門」にて実施された公式上映では、「恋愛禁止ルール」という日本独自のテーマで描かれる作品に観客は食い入るようにスクリーンを見つめていた。そして上映終了後、スタンディングオベーションが沸き起こり、深田監督と齊藤は、幾度となく手を挙げ、お辞儀で応えた。場内インタビューで深田監督は「今日という日を、スタッフ、そして齊藤京子さんと迎えられて嬉しい」、そして齊藤は「世界で一番幸せです」とコメント。
上映後、深田監督は「これほど監督冥利に尽きることはないです」と感無量の様子で話し、齊藤も「一生忘れられない経験。生きてきた中で一番幸せな日でした」と感激の思いを語った。
観客からは、「爽やかな風をカンヌに吹かせてくれた」「現代の社会問題に鋭く切り込んだ作品。齊藤さんの演技が本当に素晴らしかった」といった声が寄せられ、日本独自の文化に根ざしたテーマでありながら、カンヌの観客にも印象に残る一本になったようだ。
■コメント
<齊藤京子>
カンヌ国際映画祭に関わるなんて夢にも思わず、一生忘れない経験となりました。レッドカーペットはお祭りのような雰囲気で、気づいたら終わっていたという感じでしたが、後から実感が湧いてきました。そして、世界で初めて上映される瞬間を、皆さんと一緒に観ることが出来て本当に幸せでした。今まで生きてきた中で一番幸せな日になりました。
<深田晃司監督>
最高の舞台でお披露目出来て嬉しく思います。
公式上映では、スタンディングオベーションも嬉しかったですが、最初のシーンが始まった時に「この映画が生まれた」というように感じました。映画が一本出来るのは奇跡のようなものであり、映画祭に選出され、ワールドプレミアを実施し、主演俳優とその瞬間を立ち会うことができ、その主演俳優も楽しんでくれているなんて、こんなに監督冥利に尽きることはないです。
【作品概要】
『恋愛裁判』
今冬、全国東宝系にて公開
企画・脚本・監督:深田晃司
共同脚本:三谷伸太朗
出演:齊藤京子、倉悠貴、唐田えりか、津田健次郎
製作:「恋愛裁判」製作委員会
製作幹事・配給:東宝
制作プロダクション:ノックオンウッド、TOHOスタジオ
▼ストーリー
人気グループへの階段を駆け上がっているアイドルグループ「ハッピー☆ファンファーレ」。
人気ナンバー1でセンターを務める山岡真衣(齊藤京子)は偶然、中学時代の同級生・間山敬(倉悠貴)に再会し、意気投合、恋に落ちる。アイドルとしての立場と恋愛との間で葛藤していた真衣だが、ある事件をきっかけに衝動的に敬のもとに駆け寄るという行動に出るーー。
8か月後、真衣は吉田(津田健次郎)が社長を、早耶(唐田えりか)がマネージャーを務める所属事務所から「恋愛禁止条項」の契約違反として裁判所に召喚される。
「アイドルの恋愛は罪なのか!?」審判が下る!