
映画「ワイルド・スピード」シリーズでは、家族や仲間との絆を象徴する重要な場面として自宅の庭でのBBQシーンが頻繁に登場します。特にドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)の家で行われるBBQは、シリーズ全体を通じてファミリーの絆を強く印象づける要素のひとつで、BBQに招待されると仲間に認定されるわけです。
気軽に始められるBBQといえば「炭火グリル」。炭の遠赤外線効果で食材の旨味を閉じ込め、香ばしく焼き上げるという“BBQの醍醐味”を満喫できます。「ガスグリル」なら温度管理が容易で後片付けも楽。グリルはソロ向けのコンパクトタイプから、家族や仲間たちと囲める大型の据え置き型まで、バリエーションも豊富です。
ところが、そんな常識を遥かに超える、まさに「魔改造」と呼ぶにふさわしいBBQグリルを見つけました。展示されていたのは東京ビッグサイトで開催した「レジャー&アウトドアジャパン2024」で、販売しているのは栃木県宇都宮市にある移動販売車の製作・販売や自動車整備などを手掛ける、株式会社GLOBALWORKS。さっそく同社の担当者に話を聞きました。
あの名車? 5車種を忠実に再現したBBQグリル
――とてもインパクトのあるBBQグリルですね。
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車好きにはたまらないBBQグリルだと思います。製造しているのはオランダの「CARBECUE(カーベキュー)」という企業で、カーベキューという社名はCAR(カー)とBARBECUE(バーベキュー)を合体させた造語なのかと思いますが、当社は輸入総代理店にあたります。
――横から見るとちょうど車のフロントタイヤを中心にして、ホイールアーチが終わるあたりから後ろがスパッとカットされていますが、前から見たら本物の車そのものですね。どんな車種があるのでしょうか?
5車種のラインアップを用意しています。商品名は自動車メーカーの頭文字を使って、Model M、Model F、Model C、Model V、Model Rとしています。
――車種によって搭載機器にも違いがありそうですね?
車種によってエンジンルームの大きさが異なるため、選択できるBBQグリルや搭載機器が違ってきます。ベースはガスBBQグリルで、それにスパチュラ、フォーク、ナイフ、トングなど合計26 個のカトラリーを収納するツールボックス、照明や機器を操作するリモコンスイッチ、Bluetoothスピーカーを搭載しています。また、Model C、V、Rでは炭火BBQグリルが選択でき、容量5リットルのケトルでスープやソースを温められるオー・バン・マリー(湯煎)や、ホットプレート、55リットル容量の冷蔵庫を搭載しています。さらに、Model V、Rは、食品の保管ができるガストロノーム容器もあり、Model Rのみワインクーラーも備えています。
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――カーベキューは走ることはできるのでしょうか?
タイヤは付いていますが、タイヤ部分はガスボンベの収納場所になっているため走れません。重量は117〜285kgあるものの、キャスターホイールが付いているので敷地内の移動は可能です。それと全Modelに調光可能なヘッドライトとウインカーがあり、隠しLEDライトもあるので夜でしたらエンジンルームでBBQをやっているように見えます。BBQ使用後はボンネットを閉めれば雨や埃からBBQグリルを守れます。
――どういった使い方を想定されていますか?
BBQやグランピング施設、別荘や自宅の庭などで使用するのを想定しています。
――価格はいくらなのでしょうか?
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79万8000円から139万8000円で、オプションによって変わってきます。また、商品自体が大きいため送ることができず、組み立て設置に関しては弊社が全国どこへでも伺います。ガスグリルのガスボンベは、保安距離の規定があるため、お近くの業者さんでご購入ください。
自宅の庭にカーベキューを置いて、車好きの仲間たちや家族と一緒にBBQを囲んで楽しむのは、まさに“男のロマン”の結晶。エンジン音の代わりに、ジュウジュウと肉が焼ける音が響き、夜にヘッドライトを点灯させれば、エンジンルームから煙が立ち上がるBBQは、車を愛する者にとって最高の贅沢でしょう。「ワイルド・スピード」のドミニクのように、家族や仲間との絆を深める特別な場所。それがカーベキューの真の価値なのかもしれません。
(まいどなニュース特約・鈴木 博之)