「自分がこの日本代表を勝たせられるように」吉田湊海がU-17W杯へ決意表明「サッカー人生の中でのチャンス」

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2025年06月10日 09:02  サッカーキング

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U-17日本代表FW吉田湊海 [写真]=小澤一郎
 6月1日からスペイン遠征を行なっているU-17日本代表は8日、U−17スウェーデン代表と対戦した。4月に鹿島アントラーズにおける最年少記録16歳9か月14日でトップチームデビューを飾った吉田湊海(鹿島アントラーズユース)はこの試合でチームのキャプテンを務め、3-4-2-1の右シャドーとして先発フル出場を果たした。

 11月にU-17ワールドカップを控えるU-17日本代表のキャプテン且つエースらしい存在感をこの試合でも発揮し、何度も決定機を得たがゴールネットを揺らすことはできなかった。ただ、両チームを通じて出場選手の中では技術の高さや正確性を最も見せた選手で、この世代では世界基準の中でも違いを見せることができるタレント。U−17日本代表が吉田中心のチームに仕上がって来た中で、悔しい敗戦とはなったU−17スウェーデン戦後に話を聞いた。以下、吉田湊海との一問一答。

――決定機も多かったので悔しい敗戦となりました。
「正直、点を取れそうな決定機が多かったので、自分自身としても他の前の選手も決めきれるところがあり悔しい試合になったかなと思います」

――今日の課題は決定力不足ですか?
「自分自身は前半3、4本シュートを打った中で枠には行ったんですけど、GKに止められる形になってしまって。まだまだシュートの練習をやっていかなきゃいけないのかな、と思いました」

――すでにU-17ワールドカップの組み合わせも決まりました。このチームの中心の吉田選手ですが、今回のスペイン遠征の目的をどう理解していますか?
「初招集の選手が多い中で、自分自身は自分の武器を最大限出していかなければいけないと思っています。チームとしても常に勝利にこだわってやっていかなければいけないと思います」

――新たな選手では北原慎選手のような選手も来ていますが、チームに上手く溶け込めていますか?
「マキはもうJリーグでやっていますし、他の選手も高校の中で上のカテゴリーでやっている選手ばかりなので、プレー面では普通にやれているのかな、と思います」

――昨年12月に、U−16日本代表でスペイン遠征をした時に話を聞かせてもらいました。そこから半年が経過して、吉田選手はトップチームでのデビューも飾りました。環境は変わりましたか?
「去年に比べたら本当に、練習の環境だったり。トップに行ったりして意識だったり、質・量というのは本当にこの半年間で変わったのかなと思います」

――今はトップチームで基本的に練習しているのですか?
「トップの人数がいない時に行っている感じです。大体が午前にトップの練習に行って、午後にユースの練習に行くみたいな感じです」

――もっとトップに絡んでいきたい?
「そこは本当に。試合もトップの中で中心にやっていけるようになりたいなと思います」

――トップチーム、J1デビューしてみての手応えは?
「トップの練習をやっていくうちに慣れだったり、スピード感に慣れてきたというのは自分自身感じているので。そういう中で、もっと自分のプレーを出して、常にゴールを取っていければと思います」

――11月のU−17ワールドカップに向けた個人としての意気込みを聞かせて下さい。
「中3の時に2個上の代がU−17ワールドカップのベスト16でスペインに負けてしまって、その試合を見ていました。自分もこの大会に行きたいなと思ったし、さらにもっと上に行きたいという気持ちも持っているので、自分がこの日本代表を勝たせられるようにしたいと思います」

――あのスペイン代表からはパウ・クバルシが出て来て、今では当たり前にバルセロナのレギュラーとして活躍しています。さらにラミン・ヤマルのような選手も出て来ていて、やはり世界には上のレベルの選手がいるので、吉田選手としてもU-17ワールドカップのような大会で活躍したいですか?
「このU―17ワールドカップは本当にサッカー人生の中での結構なチャンスだと思っているので。スカウトだったり世界中の人が見てくれているので、自分の武器を最大限に発揮して自分を出していきたいなと思います」

――改めて、吉田選手個人としての、選手としてのアピールポイントは?
「ゴール前が一番の武器だと思うんですけど、それ以外にハードワークだったり、作りの部分に参加して前に出ていくというのは自分の武器かなと思っています」

――今日は3-4-2-1のシステムでプレーしました。戦術的に、特に守備が難しかったと思いますが、上手く適応できましたか?
「本当に難しい状況の中でもやっていかなきゃいけないなというのがあるのと、いつもチームで言われているハードワークだったりを意識しながらやっていて。守備から攻撃というのが自分たちのスタンスとしてあるので、そこはきつくてもハードワークして、意識してやっていければなと思います」

――普段、海外サッカーは見ますか?
「はい、ラ・リーガとかプレミアリーグはよく見ます」

――好きなチームは?
「自分はレアル(・マドリード)が本当に小さい頃からずっと好きだったんで、レアルはよく見てます」

――じゃあ、今シーズンはちょっと残念でしたね?
「はい(苦笑)」

――好きな選手は?
「(ジュード)ベリンガムが一番好きです。去年入ってきた1年目で本当にすごかったし、元々ドルトムントにいた時から好きで。彼のプレースタイルが。背後のランニングだったり、ゴールを取るのももちろんですし、守備もできて何でもできる感じなのでそのプレースタイルが好きです」

――現代サッカーにおける求められるFW像としても点を取るだけじゃダメですからね。例えば、チャンピオンズリーグ決勝は見ましたか?
「見てないです」

――パリ・サンジェルマンのウスマン・デンベレがものすごい守備をしていましたよ。あれだけの選手でも今は守備を求められる時代ですし、当然Jリーグや鹿島でも守備のハードワークは当たり前にやっていこうと思っていますか?
「ユースの練習だったり試合から意識はしてやっています。守備をしなきゃ当然試合に出れないと思うし、守備してから自分が奪って攻撃というのは自分の形でもあると思うので。そこはこれからも頑張っていこうと思います」

――U−17でのチームとしての目標は?
「もちろん、優勝を目指しやっていきます。アジアカップではグループステージであまり安定した試合ができなかったので、しっかりグループステージを突破して、決勝トーナメントでまた自分たちの個人としてもチームとしても武器を出せればなと思います」

――グループステージでは、ポルトガルモロッコという優勝候補になりそうな強豪チームがいます。
「そのモロッコだったり、ポルトガルっていうのは本当にA代表も強いし、自分たちもそこに勝っていけたら自信になると思うので、そこはしっかり勝っていきたいなと思います」

取材・文=小澤一郎

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