


さまざまな要求に、彼は真摯に応えてくれました。事故の後遺症のことを持ち出せば、何でも言うことを聞いてくれると分かっていました。彼が私より、家庭を優先するのが許せなかった。だから奥さんの誕生日だと聞いたときには……。




橘ケンと再会し、直接連絡を取り合うようになり、いろいろな場所へ連れて行ってもらっていることは両親にも話していました。次は有名なテーマパークにイルミネーションを見に行くつもりだと伝えると、父からは意外な言葉が……。


事故で身体が不自由になったことを持ち出せば、橘ケンは何でも言うことを聞いてくれました。今の彼が最も優先しているのは私なのです。奥さんや子どもではありません。そのことが嬉しくて、そしてずっと諦めていたお出かけに舞いあがって、私は毎日のように橘ケンと連絡を取り合っていました。私が要望を伝えると、橘ケンはいつでもすぐに対応してくれました。
そんな私の行動をなぜか両親は心配しているようでした。けれど私はあの事故の記憶から一歩を踏み出し、橘ケンと新しい関係を築こうとしているのです。両親には橘ケンと会ってもらえればきっと心配もなくなるでしょう。こうして私は両親も誘って、橘ケンと4人でテーマパークへ行くことになったのでした。
|
|
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子