解任されたキスノーボ監督 [写真]=兼子愼一郎 横浜F・マリノスは19日、パトリック・キスノーボ監督を解任することを発表した。なお、ヘッドコーチを務める大島秀夫氏が代行指揮を執ることとなる。
横浜FMは、今シーズンからチェルシーやイングランド代表などでアシスタントコーチを歴任したスティーブ・ホーランド前監督を招へい。しかし、2025明治安田J1リーグではわずか1勝しかできず、4月18日にホーランド前監督を解任した。
その後、オーストラリア出身で現役時代にレスターやリーズ、オーストラリア代表などで活躍し、引退後はメルボルン・シティやトロワ(フランス)、メルボルン・ビクトリーで監督を歴任、そして今季からホーランド前監督のアシスタントとして横浜FMのヘッドコーチを務めていた現在44歳のキスノーボ氏が、暫定指揮を経て5月5日に正式に監督に就任していた。
しかし、同監督も公式戦10試合指揮でわずか2勝(8敗)を記録するにとどまり、リーグ最下位に低迷していたチームを立て直すことはできず。11日に天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会2回戦でJFLのラインメール青森に0−2で敗れた後、15日のJ1リーグ第20節での19位アルビレックス新潟との直接対決にも0−1で敗れたことにより、解任となることが決定した。
解任が決まったキスノーボ監督は横浜FMのクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「ファン・サポーターの皆さま、スタッフや選手、そして横浜F・マリノスに関わるすべての皆さまには献身的なサポートをいただき、心より感謝申し上げます。情熱とプロ意識に満ちたコミュニティの一員になれたことを光栄に思います。そして、ピッチ内外で共に過ごした楽しい時間をいつまでも大切にしていきます」
「クラブと協議を重ね、個人的な事情を踏まえ、家族、クラブ、ファン・サポーター、スタッフ、そして選手、すべての関係者にとって、私がチームを離れることが最善であると合意に至りました。マリノスファミリーに迎え入れてくださったこと、そしてすばらしい経験をさせていただいたことに、改めて感謝申し上げます。私はここで過ごした楽しい思い出をいつまでも心にとどめ、クラブの今後のさらなる発展と皆さまの幸せを願っております」
なお、暫定的に指揮を執る大島氏は現役時代に横浜FMでプレー。引退後にはユースチームのコーチに就任すると、その後トップチームのアシスタントコーチに就任。キスノーボ監督就任後にヘッドコーチに昇格した同氏は、今回の発表によると17日のトレーニングよりチームの指揮を執っていた。