午後3時にラジオ体操? 製造業の現場で驚いた習慣ランキング

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2025年06月20日 10:51  ITmedia ビジネスオンライン

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改善してほしいよ! 製造業ならではの習慣は?

 求人サイトなどを運営するビズヒッツ(三重県鈴鹿市)は、内山鉄工(同)と共同で「製造業の現場で驚いた習慣&文化」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。製造業の現場で働いた経験がある人に「製造業ならではだと思う習慣&文化」を聞いたところ、1位は「ラジオ体操をする」(34.4%)だった。


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 2位は「5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)が浸透している」(14.9%)、3位は「安全意識が高い」(10.2%)と続いた。


 ラジオ体操については「長時間同じ姿勢で作業をするので、午後3時に体操の時間がある」(40代女性)、「毎朝必ずある」(20代男性)といった声があり、「良い習慣だと思う」と、メリットを実感している人もいるようだ。


 2位の5Sは、生産性と安全性を高めるために製造業で広く取り入れられている。回答者からは「道具や製品の置き場所や置き方が決まっている」(30代女性)、「作業効率を上げるために、道具の置き場所や掃除の頻度が徹底している」(40代男性)などの声があった。


●製造業で身に付けて良かった習慣&文化


 製造業で身に付けて良かった習慣&文化の1位は「安全意識を持つ」(28.8%)で、30%近くの票を集めた。2位の「5Sの意識を持つ」(17.2%)も多かった。


 製造業ならではの習慣・文化ランキングでも上位にあった要素が高評価を得ていることから、同社では「『安全第一』や『整理整頓の徹底』が、働く人のプライベートでも良い影響を与えている」と考察している。


 1位の「安全意識を持つ」を選択した人からは、「ヒヤリハットなど危険予測を徹底していたので、習慣が身に付いてけが防止につながっている」(40代男性)、「通路が狭くフォークリフトも頻繁に走っている環境だったので、周囲の安全には気を付けていた。今でも『曲がり角やドアの向こうに人はいないか』という意識は持っていて、良かった」(30代男性)などのコメントがあった。


 2位の「5Sの意識を持つ」に対しては、「物の整理整頓と先入れ先出しが身に付き、家庭でも心がけるようになった」(30代女性)、「5Sの習慣が身に付いて、日常生活においても片付いてないと落ち着かなくなったのは、良い習慣だと思う」(40代男性)といった回答が集まった。


●改善してほしい製造業ならではの習慣&文化


 改善してほしい製造業ならではの習慣&文化は、1位「体系的な教育が手薄」(21.9%)、2位「年功序列が根強い」(17.2%)、3位「暗黙のルールが多い」(7.9%)だった。


 1位を選んだ人からは「『やって覚える』のも確かに大事だが、マニュアルなどはしっかりとあったほうがいい」(20代男性)、「新人教育について、いわゆる『見て盗め』に頼るのはやめたほうがいい」(30代男性)などのコメントが寄せられた。


 2位については「古株といわれる人が権力を持ちすぎていることが多い。それがなくなれば、もっと働きやすくなる」(50代女性)、「年功序列の意識が強く、先輩を立てないとうまく回らなかった」(60代以上男性)などの声があり、年功序列の文化が残る現場では、実力よりも年齢や在籍年数が重視されがちのようだ。


 調査は、製造業の現場で働いた経験がある215人(男性113人、女性102人)を対象にインターネットで実施した。期間は6月13〜16日。



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