ジャパンディスプレイ(JDI)の定時株主総会に向かう人たち=21日午前、東京都港区 11年連続の赤字に陥っている中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)は21日、東京都内で定時株主総会を開いた。経営不振の責任を取り、会長最高経営責任者(CEO)を退いたスコット・キャロン取締役は冒頭、「私の経営能力が足りなかったことを深くおわびする」と謝罪。「一日も早く業績回復を実現し、みなさまの期待に応えたい」と強調した。
総会には株主115人が出席し、12人が質問した。JDIは主力の茂原工場(千葉県茂原市)の生産を終了し、国内で1500人程度の人員を削減する方針を打ち出している。1日付で就任した明間純代表執行役社長CEOは、「身の丈に合った工場、人員に縮小し、今の売り上げ規模でも黒字化できるように進める」と説明した。
総会は1時間39分で終了。車載用ディスプレー事業の分社化や、キャロン氏ら取締役5人の選任など全3議案が可決された。キャロン氏は総会後の取締役会で、非執行の会長に就任。無報酬で明間氏の経営を支える。