Suchmos、単独公演『Suchmos The Blow Your Mind 2025』を大盛況で終了 Suchmosが5年8ヶ月ぶりにライブのステージへ帰ってきた。活動休止を経て行われた単独公演『Suchmos The Blow Your Mind 2025』の初日が6月21日、神奈川・横浜アリーナで開催された。Suchmosにとっては2019年9月の神奈川・横浜スタジアム以来の有観客ライブであり、1万2000人以上の観客がその瞬間を目撃した。ボーカルのYONCEはMCで「帰ってきたと言うべきか、新しく始まったと言うべきかわかりませんが、来てくれてありがとう」と語ったが、それはまさにこの夜の本質を突く言葉。復活そして進化を見せた一夜となった。
2曲目の新曲「Eye to Eye」では、YONCEがエモーショナルな動きと「横浜カモン!」というシャウトをみせると手拍子が広がり、彼らの復活を祝福するような一体感が生まれた。続く「DUMBO」では、ギターのTAIKINGがエモーショナルにファンに向かってギターをかき鳴らすと、照明が全開に。大歓声が起き、その熱量を保ったままバンドは代表曲「STAY TUNE」へと突入した。
そして、バンドの新たな幕開けを伝えた先行配信曲「Whole of Flower」と、同じく新曲の「Marry」が披露された。「Whole of Flower」は随所で遊び心を感じさせる演奏を見せながら温かな世界観で会場を包み、「Marry」ではYONCEがアコースティックギターを弾きながら歌唱。命を分け合って生きていきたいという想いが込められたフォーキーな結婚ソングで、新たな表現を打ち出した。
アンコール前、YONCEは「出番前までヘラヘラしてて、ステージに立って愚かさに気づきました。こんなに大事な人たちを何年も待たせてしまった」と語り出し、2021年に亡くなったHSUさんへの想いを静かに口にした。「失ったものは帰ってこない。だからずっと覚えていたい」と話したあと、「目を瞑って深呼吸しよう」と優しく呼びかけるYONCEの声が、会場に沁みわたる。追悼の沈黙が共有されたのち、「クソ馬鹿な友達に捧げます」と前置きして「Stand By Mirror」へ。山本のベースがスクリーンに大きく映し出される演出が胸を打った。